《オタクの稼ぎ方》


 あるバラエティ番組でオタクを取材していました。オタクは一般的に生活力がないと言われているのに趣味にたくさんお金を使います。一体どこからお金を稼いでるのかという疑問を解いていました。


 そこで3人の人を取材していました。


1.実家が東京

2.食費を節約する

3.借金して浪費


 僕が若い頃の話ですがアニメ雑誌でその雑誌を読んでいる読者が何の職業についているのか調べていました。


 その結果次の3つの職業が多かったです。


1.学生

2.パソコン関係

3.製造業


 1番多いのは学生で、2番目はパソコンを使う職業、3番目に多かったのは製造業でした。製造業は人としゃべる必要のない職業で、人と喋るのが苦手なオタクにピッタリな仕事だったんだと思います。


《同人誌》


 オタクは同人誌を作ります。同人誌とはマンガのファンが自分で描いたマンガです。描いた同人誌はコミケなどの同人誌即売会で売ることが出来ます。コミケは毎年夏と冬に行われています。


 普通のマンガ家が作ったマンガは商業誌といいます。ですが商業誌と同人誌の定義の違いはハッキリとした境界線がありません。同人誌でも普通の本屋さんで売ってもらえることがあります。またオタク向けの同人ショップや中古マンガ屋さんで売ってもらえることもあります。


 同人誌はマンガのファンが作ったマンガなのでパロディーが多いです。原作が好きで、自分で続きを描きたいという想いで描きます。でもパロディーは原作が有名なので知られやすいです。このマンガの同人誌が読みたいと言って探す人もいるんです。

 オリジナルの場合、どこかで宣伝しない限りその作品の存在が知られません。


 パロディーに似たものでオマージュというのもあります。パロディーは原作を面白おかしく変えた作品なのに対して、オマージュは原作の想いに忠実になって作品を創ります。パロディーやオマージュを2次創作とも言います。


 パロディーもオマージュも普通だったら著作権法違反になりますが、同人誌の場合、特別に許される理由があります。

 著作権法は著作権者が訴えない限り違反になりません。著作権者の黙認で成り立ってるんです。著作権者が黙認するのは、1つには同じマンガ家として応援する気持ちがあるため、もう1つは同人作家が原作のマンガなどをよく買うためです。但し著作権者がもう許可しないと言ったらすぐに売るのも公開するのもやめないといけません。


 同人誌を作って売って次の資金稼ぎのためにバイトするというのが黄金のサイクルです。せっかくバイトするならクリエイティブの学びに役立つバイトをします。ある人は写真、服作りの仕事をした後、コスプレイヤーになりました。仕事が全部コスプレに生きてると言ってました。


 最近はデジタルで描いてSNSで売るなど販路が多様化しています。


 クリエイティブで自分の作品を売るようなプロにはなれなかったとしても、クリエイティブのやり方を教える先生になるという手もあります。


《プロへの道》


 プロの同人作家、プロコスプレイヤーという道もあります。会社の管理職をやりながら、同人だけで生活できるほど同人誌を売って稼いでる人もいます。同人作家やコスプレーヤーが業界人にスカウトされるというのはよくある話だし、商業誌のプロのマンガ家が同人誌を描くこともあります。


 壁サークルの同人作家になればマンガを描く時間は必要ですが、夏コミと冬コミの合計2回の販売でも生活できます。壁サークルとは買う人で行列ができても困らないように即売会の会場の壁沿いに作ったサークルです。


 子どもの頃から勉強せずにゲームばっかりしてた人でもゲーム会社に勤めるという道があります。ゲーマーになってゲーム実況する手もあります。


 引き籠もりゲーマーが株で稼いでお金持ちになったという話も聞きます。そのゲーマーにとってお金はゲームの点数でしかなく意味なく貯めてる内にお金持ちになったそうです。


 そしてもちろん声優やアニメーターと言ったオタク産業もあります。アイドル好きが高じてアイドルのマネージャーになった人もいます。


 オタクはクリエイティブなこと以外でも何かの分野に熱中してることが多いのでその世界で働く道もあります。鉄オタが鉄道で働くというのもいいと思います。


《ポップカルチャーが流行る訳》


 アキバ、原宿でポップカルチャーが流行る訳。


 コミケ、読モのように買い手が売り手になる仕組みがあればよく売れると思いました。読モとは読者モデルの略で、原宿ファッションなどの雑誌の読者がモデルになることです。


 2次創作、3次創作が増殖します。遊びで作品を作って人に見せて人気になってアドバイス、口コミしてもらいます。

 自作自演の口コミするのはどうかと思います。


 クラスで何かが流行る訳。

1.何か趣味を持つ

2.流行りに乗りたい

3.友だちが欲しい


 子供の頃クラスで何かが流行る理由は何だろう?と疑問に思いました。1人1人は3つの願望のうち1つしか持ってなかったとしてもみんなが合わさると流行が起こると気づきました。


 友達を作るにはどうすればいいかと考えた時に一番簡単な方法は流行りに乗ることだと気づきました。


《キャラクタービジネス》


 マンガなどのキャラを2次利用することが出来ます。アニメ化、ゲーム化もそうだし、原作者が自ら他の商品を創ったり、企業に委託して商品化してもらったりします。他のキャラとコラボして夢の共演をさせることもあります。


 僕の小説でもオリジナルキャラを創ってるので2次利用して商品化するのもいいと思います。


《文化を流行らせる方法》


 ヴィレッジヴァンガード、略してヴィレヴァンというお店があります。ヴィレヴァンは企業が作った流行に乗るだけでなく自分で流行を作ります。


 ヴィレヴァンのドラマではヴィレヴァンの店員が侍とされていました。侍は人間と戦うわけではありませんが次の5つのものと戦います。


ヴィレヴァンの5つの敵

1.一般常識

2.ルール

3.同調圧力

4.個人主義

5.効率主義


 アイドルなら商売人としての実力がなくてもファンの応援の気持ちで買ってもらうことができます。ファンがアイドルを人気にするのはアイドル育成ゲームみたいなものです。


 流行の中心はアイドルじゃなくファンであるべきだと思います。アイドルの思惑通りにファンが流行りに乗るんじゃなくて、ファンが流行らせるからこそアイドルが流行るということだと思います。


 芸能人の役割は歌ったりお芝居したりすることだけでそれで夢を守っています。そんな歌やお芝居の中の生き方を実行するのはファンの役割だと思います。ファンが夢を守ってこそ芸能人の夢を守るという仕事が完結すると思います。


 魔法陣グルグルのファンがグルグルのイベントに参加したりコラボカフェに行って食べたり買い物したりすることで魔法陣グルグル2のアニメ化が実現するかもしれません。ということでファンは頑張って行ってます。


《がじぇっと》


 魔法陣グルグルの原作者・衛藤ヒロユキさんのもう1つの作品に「がじぇっと」というのがあります。そのマンガでは流行最先端を行く若者が描かれています。それを読めば流行を作るにはどうすればいいか学べます。


 流行を作ると言っても芸能だけではありません。例えばパソコンやゲーム機など電気を使う遊びが流行ってる場合は電気に詳しいと有利です。自分の家がたまたま電気屋で電気に詳しいと流行の中心になれます。


 家が洋服屋さんだったら友達を洋服屋さんに連れてくることができるし自分も洋服を好きなだけ着れます。店主さんが最新の音楽に詳しかったり店内BGMでムードのいい音楽をかけてくれたりします。


 普通は芸能人が普通のお店を宣伝しますが、アマチュアバンドが無名なうちは普通のお店に宣伝してもらうこともあります。


 普通は流行発信源の人にインタビューしてそれを最先端の声と呼んだりしますが、それよりも友達として付き合うのが本当の最先端です。そのためには流行る前から何かを流行らせようとしている人と仲良くして応援することが大事です。


《流行のミスマッチ》


 多くの人が、これが流行ってほしいと思う作品と実際に流行るもののミスマッチがあります。


 Jポップを聴く人の方がモテるけど、モテない人が聴くアニソンの方が流行ってます。


 欧米でも、日本人が歌う欧米的な曲より日本にしかないアニソンの方が流行りやすいです。欧米の人は娯楽に飢えてないからです。アジア、アラブ、ラテンアメリカで日本のアニメが流行ります。


 とはいえ欧米でもアニソンは流行ってます。欧米ではやっぱり白人文化が中心なので日本の文化は低く見られていますが、欧米の日本文化のファンはそんな偏見から日本文化を守ろうとしています。そんなファンの心理を無視せず応援する気持ちが大切だと思います。


 トーナメント戦のように日本で流行った文化が海外進出するという考え方がありますが、実際に流行るものはその考え方通りに行くとは限りません。日本で無名でもいいからその国のファンの心理をよく理解して進出するのが大切です。


 商品でも娯楽でも何でも供給過剰な所に行くことが多いですが、本当に需要があるのは娯楽の少ない国です。


 テレビのない時代に初めてテレビを出た人の感動は現代人とは違うと思います。昭和の時代、初めてテレビが普及した頃の日本のように大勢の子ども達が1つのテレビに群がって日本のアニメを見るということもあります。


 海外で売ってみて売れないから諦めるという人もいますが、本当の需要というのはお金がない所にあります。買いたいけどお金がなくて買えないという潜在需要です。


 アイドルも、口コミで流行らせる力を持ったオタクに流行らせてもらうだけでなく、夢のない人、孤独な人に夢を与える歌を歌うという気持ちが大切だと思います。


 頑張ってファンに夢を叶えてもらうというやり方はうまくいくなら否定しませんが、アイドルは夢のない人に夢を与える職業だということを忘れてはいけません。


 自分の夢を叶えようと頑張る人だらけで他人の夢を応援しようという気持ちがない人だらけの場所ならいつまでたっても協力し合う関係が生まれません。そうすると夢見る気持ちを利用して稼ごうとする人に利用されるだけです。


 裏方の仕事や人に仕事を与える側の仕事に立ってそれを下積みとしてやるのもいいと思います。同じ夢を持つ人同士協力し合って一つの作品を作るというのもいいんじゃないかと思います。


《夢のない買い物はコスト》


 企業の経営者は、毎月人件費を払い続けるのも大変だというかもしれませんが、働く人にとっては生活自体が楽しくなければその生活を支えるための買い物も楽しくありません。夢のない生活では生活費の支払いは只のコストであって、イヤイヤ払うものになります。


 なので毎日の生活を夢のあるものにして欲しいと思います。


《ビジネスマンが原宿に行かない訳》


 今から10年ぐらい前、日本が不況でビジネスチャンスがあんまりないと言われてた頃、原宿では景気が良かったです。ある人がビジネスチャンスがないと嘆くサラリーマンに「原宿には行きませんか?」と聞くと「なんとなく行く気になれない」と言われてました。


 僕にはその理由は分かります。


 若者文化は若者が主役でお金儲けよりも夢が大切な業界です。企業のお金儲けの思惑通りに流行を作っても流行りません。お金儲け主義で行くと返って儲からなくなる業種です。


流行最先端の仕事

雑誌ライター ラジオDJ イベント司会

インタビュアー イラストレーター

キャラクターデザイン


 流行最先端の仕事は夢とビジネスの両方を繋ぐ仕事だと思います。


《カワイイ革命》


 世界中の若者に夢を与えます。


 櫻井孝昌さんは「世界カワイイ革命」という概念を提唱しました。日本のカワイイポップカルチャーを通じて世界中の人と交流して夢を与え世界を救うという考え方です。


 ポップカルチャーとはアニメ、マンガ、アニソン、音楽、ファッション、ダンス、ゲームなどです。


 多くの国では、子どもでなければ大人、真面目でなければ不良という風に極端に文化が別れるのに対して、日本では中間的な青春時代という文化が豊富にあります。


 貧困、治安の悪さ、独裁の厳しさ、タブー、男尊女卑などから抜け出すため見本を見せ、犯罪、暴力、麻薬、性的トラブル、差別、孤独などから抜け出す道を示すことが出来ます。


 貧しい人を救うためにはお金や食べ物を与えるだけじゃなく夢を与えることも大切だと思います。


 世界中の若者に単なるお金持ちじゃなくいろんな職業に夢を見てもらうにはハリウッドよりも日本のアニメの方がピッタリだと思います。


 日本のアニメでよく描かれるような川辺の土手で恋人と2人で自転車に乗って走るといった素朴な青春に幸せを感じてもらうことも大切です。


 ワンピースを見て船乗りに憧れて船乗りになった人もいれば、学園もののアニメで先生と生徒がフレンドリーに話してるのを見て自分も先生になりたいと思って先生になった人もいます。それから通訳になりたい、日本語教師になりたい、日本で働きたいという人もいるし、中にはエリートになって自分の国と日本との友好関係を深めようという人もいます。


 日本を好きになってもらいカワイイで外交します。カワイイ大使になったりカワイイ外交をそのまま仕事にするのもいいと思います。櫻井孝昌さんは、外交は民間でも出来る仕事だと言っていました。


 影山ヒロノブさんはドラゴンボールの主題歌「CHA-LA HEAD-CHA-LA」の歌手として世界中に歌いに行っています。櫻井孝昌さんも彼を兄貴と呼んでます。


 鷹鳥屋(たかとりや)明さんは日本のアニメ文化を通じてアラブの王族とも交流しています。


 日本のアニメに夢を与えられて、日本のアニメについて大量の知識を持ち、いつか日本に行ってみたいという夢を持ちながら、でも実際に日本に行くのは一生無理だろうなぁと思ってる若者が大勢います。


 カワイイ革命の道は多難でした。日本のポップカルチャーが海外に進出する動きがなかなか起きず、東京オリンピックで海外のオタクの爆買いが起こるかもしれないと思ったらコロナが流行りました。


 YoutuberとかVtuberの登場で海外のオタクも日本のポップカルチャーに触れる機会は増えました。インバウンドと円安でようやく海外の若者が日本に来やすくなりました。


《ポップカルチャーとスピリチュアルの繋がり》


 メイドカフェのメイドさんが星から来たという話もスピリチュアルと似てます。アニメキャラが実際に生きてると信じられることがあります。


 キティちゃんはYouTuberですがVtuberじゃないと言ってました。キティちゃんは実在の存在だからバーチャルじゃないという訳です。でもそういうとキティ以外のVtuberがバーチャルであって実在しないと言ってることになるのでそれも違うと訂正しました。


 日本のアニメで今、異世界転生が流行っています。現実世界にいた人がファンタジー世界に転生して冒険したりするお話です。バーチャルリアリティもそうですが、異次元に行き来できるという話はスピリチュアルでも信じられています。高次元に行きたいっていうスピリチュアルの意識が高まってる印だと思います。


 恋愛は一対一でするものなのでどんなに愛情深い人でも一人しか幸せにできません。それに対してアイドルは一人で大勢のことを幸せにできます。だから本当に愛情深い人は恋愛よりアイドルを選ぶんじゃないかと思います。


 仕事も同じで、仕事は基本的に自分の金銭欲のためにしますが、夢のある人は金銭欲を求めないのでそういう働き方にやる気を出さないんじゃないかと思います。それよりも夢を守って全世界を幸せにします。


 今の若者が結婚しなかったり金銭欲が強くなかったりするのはスピリチュアルの世界では人類の魂が成長した印と見なされています。


 学校に行かずに不登校になって引きこもったりするのも、一時的には大変かもしれませんが、学校の勉強よりももっと大切なことがあると気づくためのプロセスだと考えられています。


 そしてその大切なこととは?何でもいいですが、自分で出した答えだということが大切で、人生に正解はなく自分で選んだ道を行くということが大切だと考えます。


つづく