ボタニカミュージアム

          千葉市稲毛区にある花の美術館がリニューアル

          「BOTANICA MUSEUM]として開館

          千葉市でその昔「花博」が開催された

          俺は親戚のおじさんと花博スクラッチを一枚づつ買い

          おじさんが百円、俺が千円当たった

          テレビで宝くじのCMを見ると時々思い出す

          「千葉市花の美術館」はボタニカミュージアムに名が変わり

          内容も一新していた

          俺はアパートから足が向いたのは電車と海の香り

          稲毛の砂浜は白砂の浜にお化粧直しをしていた

          夕日が沈み砂浜を出る

          ライトアップされたボタニカミュージアムに染まってみるか俺

          

 

 

 

          川崎病、ラムゼーハント症候群、コロナ、今はインフルBに罹患

          俺の大きな病歴が目をつむると浮かぶ

          インフルの喉痛と頭痛が精神を狭く弱くする

          部屋の中にはウイルスが漂いながら俺を狙う

          助けを呼ぶこともなくポカリオ飲む

          腹が減ればしめたものだが腹が減らない

          眠る静かに眠るただただ眠る肉体が飛び上がるまで

          眠りは続く「ウイルスに負けない肉体を保つことが一番」

          常日頃言われていたのに怠った俺

          川崎病、ラムゼーハント症候群、コロナ、インフルエンザ

          ウイルスに負けて罹患したのだ

          「自分の体は自分の食している物で出来ている」

          おかゆ炊いてみるか頑張れ俺

 

大嫌いだ

どいつもこいつも

大声で叫びたい

じいちゃんが言っていた「言霊信仰」

いつか自分に戻ってくる

口には出すまい

紙に書いては丸めてゴミ箱に投げる

それでも気はおさまらない

酒を飲んでも眠っても

次の日になっても怒りは静まらない

自分が消えてしまえばいいのか

そんな勇気もなく日が暮れる

ここは俺の秘密の場所

昼寝して

妄想して

おにぎり食べて

夕暮れを待つ場所

行き止まりにある船溜まり

俺は今も行き止まりの人生にいる

夕暮れを確認して行き止まりを戻る

いつでも戻ればいいさ

「何度でも戻っていいんだよ」

メトロに着いたら輝くtokyoに行ってみよう

精工舎があったという場所にたどり着いた

総武線の錦糸町駅から歩いて10分

隣りの錦糸公園ではお祭りが行われている

精工舎の跡地を確認して母を偲ぶ

伯母に俺を預けて昼間は精工舎で働き

夜は錦糸町の楽天地で働いた母

捨てられたとすねた頃に戻り母に謝りたい

俺のために買った腕時計を伯母に託し

消えるように天に召された母

自分のふがいなさを悔やんでも悔やみきれない

時を戻せるのなら戻って「ありがとう」一言だけ

声に出して「ありがとう」を言いたい

「クオーツなのよ」とほほ笑み伯母に託した

母の命の腕時計

夜空にかざしてみた

高速道路の真下に立つ

この道を走り俺を知らない所に逃げたい

何でも叶う町がtokyoだと信じていたあの頃

夢がありワクワクしながらアルバイトをした

疲れを知らず働いた

ため息をつく時間すら惜しかった

一つづつ夢が叶う

アパートを借りた時の満足感

学び舎のグローバル感

俺には明日が見えた

ある日、病がやってきた

過信の俺は病室で年を越した

ひと月のあいだ白い壁を見つめていた

再発する可能性を秘め退院

キャリーバッグに詰め込む物もなく

高速道路の先を見つめる

 

高輪ゲートウェイ駅

周辺は再開発が進んでいく

今みた景色は明日には変わっている

一期一会の景色をカメラに収めておく

華やかな昼間のtokyo

輝く夜のtokyo

動き続けるtokyo

どんなtokyoも好きだから撮り続ける

安全で快適なtokyoは永遠

この場所の冬の夕暮れ時が好きだ

東京科学大学キャンパス

東京富士見坂

東急線の軌跡の向こうに

町の光跡と富士山

tokyoの大好きな光景を一人で見る

ほころびだらけの生活を送る日々に

この景色が俺の心をなぐさめる

空気が澄む真冬は特別に美しい景色になる

凍えそうな夕暮れ時にたち止まることなく

多くの人は瞳で富士山のシルエットに歓喜し通り過ぎる

俺は富士見百景の美しさに幸せを感じ富士山をあがめる

瞬く間に富士山が夜の闇に消え

俺は電車の軌跡を見続ける

立川はじいちゃんの戦争話しで出てきた街だ

首に白いスカーフを巻いて

映画やマガジンで見た飛行機に乗る姿をじいちゃんもしている

セピア色で折れ線のついた写真に写る姿は

俺の好きなじいちゃんだ

立川基地から戦地に行くことはなかった

だから俺がいる

米軍立川基地から国営昭和記念公園と変わり

箱根駅伝予選会場として知られる

立川駅は小学生の時に叔父の家に遊びに行くときよく通った駅だ

叔父は日野自動車工場に勤めていた

立川で見つけた夕暮れの富士山

きれいだ

 

誰も知らない遠い所に今すぐ逃げたい

苦しくて、辛くて、息ができない

それでも腹はすく

泣きながら食べている自分が嫌になる

都会に憧れ自分の未来を夢見てきたのに

飛んで逃げたい

意地悪だみんな

そんなことを言っても何にも変わらない

孤独と寂しさをまとい始発を待つ