★前後編で、入れきれなかった場面を番外編としてあげます…
★すいません!一部分、セリフ等を足しました…m(_ _)m(2/14 11:07現在)
(O)
バレンタインデーの前日…
今年のバレンタインデーは手作りチョコを渡そうかなって…
ショコラティエの松潤がシェアメイトになって、作り方を教えてもらう約束をしてたんだけど…
家に居ると、翔くんがいつも一緒だし、翔くんが仕事で居ない時は松潤もお店があるし…
なんで、開店時間の前の仕込みの時間に作り方を教えてくれることになった…
調理場の奥に、ベッドとサイドテーブルが置いてあるだけの小さな部屋がある
「ここに、住んでたの?ベッドしかないけど…」
「うん、そうだよ…開店まで、忙しくて…寝るだけだったし…ここでいいやって…」
お店を開店することしか考えてなくて、住む場所は後回しにしてたんだって…
「じゃあ、さっそく作ってこうか…」
「お願いしま~す」
「まず、このボウルにこのミルクチョコレートを割り入れて…」
「うん…」
「次に、そこのお鍋の中に生クリームを入れて、沸騰直前まで温めて…」
「うん…」
仕込みをしながら、教えてくれる通りに作業を進めていく…
「……それにラップして、冷蔵庫で30分冷やす」
生クリームとミルクチョコレートをクリーム状になるまで混ぜ合わせたのを冷蔵庫に入れタイマーを30分にセットする…
30分間、どうしようかな…
仕込みをしてる松潤の隣に移動して…
「見ててもいい?」
「うん、いいよ~」
「話してもいい?」
「…どうぞ」
ちょっと…疑問に思ってたことを聞いてみようか…
「松潤て……翔くんのこと知ってた?」
「えっ…?」
「翔くんのこと…気に入ってたとか…ない?」
「な…んで…」
あれ?
この反応は…やっぱりそうなの?
だってさ、お風呂に入ってた時に、翔くんに『部屋に来いよ』て言われたんだよね…
翔くんの方は、僕がお風呂に入ってると思って間違えて声かけたみたいだけど…
松潤は違うよね…声かけた相手が翔くんて、わかってて部屋に行ったんだよね…
それってさ…そういう事じゃないの…?
「…違った?」
「あ~…あの時は、正直、気になってたよ…」
…やっぱり…!
「でも、俺…人のモンに興味ないんで…」
「そう…なの?」
「相手がいる人に手を出しても、何も良いことないからね…」
「そうなんだ…?」
今まで何人も好きになって、何度も失恋してきたからねって…相手がいる人を好きになって良かったなんてことは1度もないんだって…
「ん~…でも、ちょっと違うか…」
「えっ…違うって…?」
「あ、翔さんのことじゃなくて…💦」
「斗真くん…?」
「うん…斗真は…もし相手がいたとしても…気持ち、すぐに切り替えられないかも…」
「松潤…」
「あっ…今の斗真には内緒ねっ…あいつ、すぐ調子乗るから…/////」
「んふふ…どうしよっかな~♪」
「さ、智さん?(泣)」
「うそうそ、言わないって♪」
「ホントに?」
「ホントホント♪」
そっか…松潤は…今は、斗真くんだもんね…!
冷蔵庫で30分冷やしたのを、一口大に丸めてバットに並べて、ココアパウダーをまんべんなくふりかける
箱に入れて、キレイにラッピングする
「出来た!」
「智さん、手先、器用だよね」
「そうかな?ありがとね、松潤、助かったよ!」
「明日までは冷蔵庫に入れてた方がいいよ」
「そうなんだよね~」
翔くんに見つからないようにしたいんだけど、ビールとかお水とか出すのに、冷蔵庫開けるからなぁ…
「翔さん、野菜室は開けないでしょ」
「あ、そっか!」
「盲点でしょ♪」
「確かに♪…あ、ねぇ、松潤も斗真くんにチョコ作るの?」
「え?あ~…うん、まぁ……/////」
「んふふ…斗真くん、絶対喜ぶよ♪」
「…だと、いいけど…/////」
明日は、お店終わってから、2人で出かけるから遅くなるんだってさ…
お互い、素敵な日になるといいよね…♡
「開店前に、ありがとね~」
「いえいえ♪」
松潤のお店をあとにして、家に戻る…
冷蔵庫の野菜室にチョコを入れて…
バレンタインデー当日を迎える…
☆★☆★☆★☆★
「ただいま~♪」
「おかえりなさい、早いね」
まだ定時前じゃないの?
「ああ…うん、出先から、直帰した~」
てゆーかさ、翔くん…今朝から、なんかソワソワしてたよね…
もしかして…僕からのチョコ待ってる?
野菜室にチョコ入れてるのは、バレてないよね…
「そうなんだ…どうしよっか…まだ夕飯には早いよね…先にお風呂入る?」
「一緒に入る?」
「え…」
そういや、松潤も斗真くんも、今日は帰り遅いんだよね…
う~ん…でもなぁ…一緒に入ると…ただ一緒に入るだけじゃないからなぁ…
「…今したら…夜は無理だけど…それでもいいなら…」
「え~と、お風呂は夕飯の後でいいや…」
「そ?」
ホント、分かりやすいんだから…(笑)
夕食は、翔くんの好きなオムライスとポテトサラダとコンソメスープ
ケチャップで♥を描いて出したら、スマホのカメラで連写してたよ…(苦笑)
お風呂は一緒に入ったけど、浴室でしちゃうと、そのまま流れでベッドに連れていかれるからね…
キスだけ…では止まらなかったけど、何とか本番はベッドでと、阻止した…
翔くんの部屋に移動する前に、トイレに行きたいからって、先に部屋に行ってもらって…
キッチンに、トリュフチョコレートを取りに行く…
赤色の箱に、ブルーの包装紙とリボンでラッピングした手作りチョコ…
野菜室から、取り出し、それを両手で抱えて翔くんの部屋に向かう…
たぶん、チョコレート取りに行ったって、気づいてるよね…
部屋のドアを開けると…常夜灯だけをつけて、翔くんはベッドの端に腰かけていた…
「おまたせ…」
「智くん…」
「はい!チョコレート」
「ありがとう♪開けていい?」
「どうぞ♪」
不器用な翔くんが、そっと、そっとリボンを解いて包装紙を広げていく…
ビリビリってやっちゃっていいのに…(笑)
「おお…凄いっ…キレイ…てか、高そ…」
「高くないよ、手作りだもん…材料費だけ」
「え…マジで?これ…智くんの手作り!?」
「うん…松潤に教えてもらいながらね♪」
「松潤監修かぁ…食べていい?」
「どうぞ♪」と、1つ摘まんで翔くんの口元に持っていく…
あ~んと開ける口の中に、トリュフチョコを放り込んだ
「…おお♪」
「美味し?」
!?
「…ぁ…んんっ……ぁ…ふ…」
チョコを口にしたまま、翔くんにキスをされる…
僕と翔くんの舌の温度で、甘くてほろ苦いチョコが溶けていく…
「…甘くて、旨い…」
「…もお…ちゃんと味わってよぉ…/////」
「じゃあ、もう1つ♪」
あむっと、トリュフチョコを口に放り込むと…
「…っ……ぁ……ん…んっ……」
また、翔くんのキスが落ちてきた…
そして、口内でチョコレートの甘さを纏った舌先が絡み合う…
「…またぁ…/////」
「こうして食べる方が甘さが増すな…旨っ♪」
「もおっ…翔くんてば…」
「もっと、甘いのちょうだいよ♡」
「え……あっ……や……しょお……っ…あっ…ん…」
「…智くんのが甘いよね…♪」
こうして…
翔くんの熱い愛情を何度も注ぎ込まれ…
甘いチョコレートと一緒に僕も溶かされ…
バレンタインの夜は…
更けていく…
本当に…END
★ありがとうございました!