(M)
「ありがとうございました」
きゃーきゃー😆賑やかな女子高生数名と入れ違いに…
また新たなお客さまが来店する…
「いらっしゃいませ」
今度は、物静かな男性?女性?
セーラー服着て、さっきの女子高生の中に混じってても違和感なさそうな見た目…
サラサラの少し長めの髪に…美少年…というより美少女て感じの、その子は…
ガラスケースの中のチョコレート達に目を奪われキラキラさせている…
「キレイ、宝石みたい✨」
いえいえ、あなたの方がキラキラして綺麗ですよ♪
「ゆっくりご覧くださいね」
「あ…はい」
声と、顔を上げた時に見えたしっかりとした喉仏…
美少年…でしたか♪
「このトリュフ、どれくらいの期間持つかな?」
「こちらは、冷蔵庫に入れて3日前後になります」
「冷蔵庫かぁ…見つかりそうだなぁ、やっぱ自分で前日に作るかな…」
「…バレンタインですか?」
「あ…はい…/////」
あ…この美少年…俺と同じこっち側の人だ…!
何となくだけど、ノーマルか否か…少し話すとわかるんだよね…
そして、この美少年はこっち側の、俺と同じネコちゃんか…
結局、その子は、その隣に並んだ生チョコを選んで購入した…
「ありがとうございました!」
また来ないかなぁ…
同じネコちゃんぽいから、つき合えないけど、目の保養になるよね~♡
はぁ…誰かいい人いないかなぁ…!
前の彼氏と別れて、半年…この季節に1人は淋しいんだよね…
冬は…人肌が恋しくなる季節だよね…
その前に、そろそろ住むところも見つけないとね…!
今は、この店の、裏の調理スペースの奥の部屋に一応寝泊まりしてるけど…
ベッドとサイドテーブルだけで、きゅうきゅうの狭い部屋だからなぁ…
その日は、少し早めに店を閉めて、夕食の食材を買いに出る…
ん??
いつも行くスーパーの途中にあるコンビニから出てきた人…
超イケメン!超タイプ!
俺は、思わず、そのイケメンのあとをつけてしまう…(ストーカーじゃないよっ💦)
家、近所だったら、いいなぁ…!
あっ!
そのイケメンは、3分位 歩いた先の大きな家に入っていった…
家…というよりお屋敷…て感じの、立派な門構えのその家は…
どっかのチェーン店の社長の家だって聞いたことあるような…
社長のご子息??
ん?門に…何か貼り紙してある…なになに…
『シェアハウスしませんか?ルームメート募集してます!(女性不可)』
マジで?!
超タイプのイケメン…そのイケメンが入ってた家がルームメートを募集してる…!
しかも、女性不可ってことはさ、あのイケメンくんも…もしかしてもしかする?
ちょうど、住むところを探してる俺…
これって…ここに住めたら…住む場所と恋人、同時にGET!?
さっきのイケメンくん…
俺の運命の人なんじゃないの!?
貼り紙に書いてある、電話番号を登録して…その日の内に、その番号に連絡をする…
そして、その2日後には、その家の人と面談をすることになった…
ちょっと緊張するなぁ…!
家の前には来てるんだけど、なかなかインターホンが押せない…
でも、もう約束の時間だしね…
意を決して、インターホンを押す
『はぁい…』
ん?この声…何か聞いたことあるような…どこでだっけ…?
「あの…先日、連絡しました松本といいます…」
『あ、シェアハウスの…開けるから、入ってきてください』
「はい」
え~と…開けるからって言ってた?門…自動で開くとか?
「松本潤くんですか?」
「えっ、はいっ」
門の横の扉が開いて…色白の可愛らしい男の子が覗いてる
「ちょっと、和~、1つくらい荷物持ってよ~」
また、別のひょろっとした背の高いまぁまぁのイケメン男性がいくつもの鞄を持って出てくる
「マー君、バカなんですか?こんなところまで荷物持ってきて…車で行くのに…」
「あ…そうだった…!」
「も~!ホントに残念な頭なんですから…」
は…話が見えない…この2人は、ここの家の人?この荷物は何?
ポカーンとその2人の様子を見てると…
「すいません…!ルームメートになる松本潤くんですよね?」
「はい…まだ決まってはないんですけど…」
「俺は、二宮和也、こっちの残念な人は相葉雅紀です」
「よろしくね!松潤♪」
「えっ…あ、はい…」
「全く…マー君は…でも、人見知りのマー君が大丈夫みたいですから、たぶん、松本くん合格になると思いますよ」
「えっ??」
合格って、まだ面談もしてないのに…
「あ、すいません、俺ら、今から旅行に出かけるんで…また帰ってきたら、ゆっくり話しましょうね♪」
「えっ、あの?」
「松潤、お土産買ってくるからね~♪」
「あ、大ちゃんが待ってると思うんで、早く中に入ってください!」
「あ…はいっ…お、でも、あの…」
「はいはい!どうぞどうぞ♪」
背中を押されて、家の玄関まで連れていかれ…
「じゃあ、松潤、1週間後にね~♪」
「はい…気をつけて…」
ヒラヒラ手を振りながら、バタンと玄関のドアを閉められる
あの…2人も、ここに住んでるってことか…
てか…上がっていいのだろうか…
「すいませ~ん…あの~…」と、家の奥に向かって声をかけると…
「は~い♪」
パタパタっと、さっきのインターホンの声の主が玄関先まで出てきて…
俺の顔を見て…
「あ…チョコレート屋さんだぁ…」とふにゃりと笑った…
「あっ…あの時の…!」
俺の作ったチョコレートを宝石みたいって言ってくれた…あの美少年だった…