〈O〉


  「おはようございま~す」


と朝、オフィスに入ってくと…


『おはようございます』
『おはよう、大野くん』
『大野さん、おはようございます』


挨拶が 返ってくる中に 翔くんが いない…

いつも 僕より早く 来てるのになぁ…

と思ったら、相葉ちゃんと話してるみたいで…

なんだ、気づいてないだけか…


あの2人…仲 良いよなぁ…確か、岡田に付いてる 松本くんも…たまに3人で 固まって 話してるよね…

同期だから…研修も3人は 同じだったんだから、そりゃ仲は 良いんだろうけどさ…

なんて考えてたら、松本くんも加わったよ…

相葉ちゃんは 翔くんのこと「翔ちゃん」て呼ぶもんね…松本くんは…確か ビジネス系の専門学校からって…年齢は1つ下だったっけ…

なんか、「翔さん」「雅紀さん」て呼んでたよなぁ…

翔くんは、2人のこと「相葉くん」「松潤」て…呼んでたけど…

仕事 離れたら、名前で呼んでるのかなぁ…

僕のことも そうだもんね…職場では「大野先輩」…仕事終わったら「智くん」…

同期だから、呼び捨てとか?

てか、話す距離 近くない?

顔とかさ…え、そんな手とか肩に置く?

いや、僕と翔くんも 話す時 あれくらいだっけ…

にしてもさぁ…


ぷにっと 頬っぺたを つつかれる

ニノか… ったく 人の頬っぺたを ぷにぷに するんじゃないよっ…


「やきもちですか~?(笑)」

「へっ?」


やっ… やきもち だって~!?/////

別にっ… 翔くんと相葉ちゃんの距離が ちょっと近いかなって 思っただけで…

松本くんも、肩に手 置くんだ…て、ちょっと思っただけで…

なんか モヤモヤするな~って だけで…

あ… これが、そおか…


ぷんっ… そおだよっ…

やきもち、悪いかっ…


ニノは ニヤニヤして…


「悪くないですよ♪」と 言って、自分のデスクの方に行く…


はぁ… 


ん?


また 頬っぺた つつかれてる… ニノめっ…


「ニッ… あ…  翔くんっ…/////」


いつの間にか 自分のデスクについて 僕の頬っぺたを つついてるのは 翔くんだった…


「おはようございます、大野先輩」

「お…はよお…/////」

「どうしたんですか?頬っぺた 膨らませて…」


…翔くんが…


相葉ちゃんと松本くんと 仲良くしてるから やきもち 妬いてたっ

…なんて 言える訳 ないでしょ~~…/////


「なんでもないっ…」

「ええっ…」


プイッと 視線を デスクのPCに 向けると…


「大野先輩…」


無視する訳にも いかず…


「なにっ?」

「もう一度  頬っぺた 触っていいですか?」

「へっ?なんで…?」

「…柔らかくて…その…ツルスベで…/////」

「え?僕の?」

「はい… もう一度 触りたいです」


?!

さ…触りたいって… /////


「いいですか?」

「い… いいけど…/////」


ぷにぷに ぷにぷに ぷにぷに…


翔くんに 頬っぺたを つつかれる…


「わ…柔らけ~…気持ちいい…ずっと触ってたい…」


なっ…なっ…/////


「も、もお ダメッ/////」

「え~…」


♪♪♪♪♪~


始業のチャイムが鳴る


「ほらっ、仕事するよっ…」

「はぁい…」


もお~~…/////

翔くんて、天然なの?


僕の頬っぺた…触っていいですかとか…触りたいですとか…

ずっと 触ってたい…とか…/////


なんで、こっちが 照れるようなこと…

普通に 世間話するテンションで 言えちゃうの?


はぁ~あ…


なんか、翔くんが 僕以外の人と 仲良いのに やきもち妬いたりして…

頬っぺた触られたくらいで ドキドキして…


僕ばっかり 翔くんのこと好きでさ…


翔くんも、僕のこと 好きになってよ…


そんでさ、僕が 他の人と 仲良くしてるとこ見て


翔くんも やきもち 妬けば いいんだっ


…ダメダメ、こんなこと 考えてないで、仕事 仕事!


無心で 入力作業を する…



「…大野先輩、休憩しませんか?」

「ん?あ、そおだね」

「コーヒー入れてきましょうか?」

「選びたいから 僕も行くよ」


休憩スペースに行って、僕はココアのボタンを押す、翔くんはコーヒー


「ココア、甘そうですね(笑)」

「頭 使った時は 甘いもの いいんだよ♪」

「美味しいですか?」

「飲んでみる?」

「いいんですか?」

「いいよ…」


翔くんがコクッと 僕のココアを1口 飲む


「あ…まい…けど、旨い♪」

「んふふ…」

「大野先輩…」

「なに?」

「朝… 二宮先輩と 何 話してたんですか?」

「えっ?」


ニノと朝… 何 話してたかって…?

なに 話してたっけ…  

あ…


『やきもちですか~?(笑)』


翔くんと相葉ちゃんを 見てて、やきもち妬いてたの指摘されたなんて、言える訳もなく…


「わ、忘れたっ…」

「えっ…」

「そんな…大したことじゃ ないんだよ…」

「でも…」

「…なに?」

「…?!/////」


翔くんの顔が 近づいてきて…


「これくらいですよ…」

「…な、なにが?/////」

「2人…これくらいの距離で…二宮先輩は、大野先輩の頬っぺた つついてましたよ」


そう言って、翔くんは また 僕の頬っぺたを チョンと つついた


「で…も… あれくらい…いつものことだし…」

「… あれくらい…ですか」


?!


翔くんの顔が 更に 近づく…


「翔くん…ちょっと…近くない?/////」

「でも、二宮先輩とは これくらいでしたよ」


だって…ニノは 別に 平気だし…

てか…ここまで ニノ 近くなかったよおな…


う~… 翔くんは… ちょっと…/////


ドキドキドキドキ…


嬉しいけど…は…恥ずかしいっ…


少し 体を引いたつもりが…  わっ!


「危ないっ!」


座ってた 椅子から ずり落ちそうになったのを、


翔くんが僕の腕を掴んで 引き戻してくれる


「…大丈夫ですかっ?」

「あ…ごめっ… 大丈夫…/////」

「すいません…俺が 近づきすぎたからですね…」

「え…」

「…これから 気をつけます…」


えっ… 気をつけるって…なに?

もお 近づきすぎないってこと?

そんなの… やだっ…


「…き、気をつけなくて いいからっ」

「え?」

「や…えっと…その…/////」

「大野先輩…?」

「べ、別に 近いくらい、いいからっ」

「え…と、でも…」

「翔くんだって…相葉ちゃんと 近かったじゃんっ…」

「へ?相葉くん…?」

「松本くんともさ…」

「え…、そうでした…?」


わ、僕、なに 言ってんだ…

今、相葉ちゃんと松本くんは 関係ないじゃんっ💦


「だっ…だから、僕も 平気…」

「…そう…なんですね…」

「う、うん…/////」


うわ~…翔くん… こいつ 何 言ってんだ?って思ってない?(泣)


「わかりました♪」

「へっ…?」

「つまり、これは許されるってことですね♪」

「ふえっ?/////」


すぐ目の前で…片手で頬杖をつき、もお片方の手で つんつん僕の頬っぺたを つつく 笑顔の翔くんが いて…


「んはっ… 柔らけ~♪」

「……………/////」


あ…うん…


翔くんが そうやって


僕の傍で 笑ってくれてるなら…


なんでも いいや…♪









★ 今回のサブタイトルですが…「やきもち」と「嫉妬」ていうのを それぞれ ご提案くださいまして…どっちも使いたいな~と…智くんsideを「やきもち」として、翔くんsideを「嫉妬」と しましたw

「やきもち」を提案してくださったPさん、「嫉妬」を提案してくださったFさん、ありがとうございます♪