〈O〉


  放課後…


「じゃあね~!大ちゃん またね~♪」

「うん、またね~ バイバイ♪」


同じ部活の子と 途中まで一緒に帰ってきた


あ、そおだ…消しゴム  美術部で使って割れちゃったんだった…新しいの 買っとこ…


帰り道にある、駄菓子屋と文房具が売ってるお店に 寄る…


えっと…消しゴムは… あ、あった!

どれにしようかなぁ…

ん…この匂い消しゴム…


櫻井くんのと 同じだ…!


櫻井くんは、クラスメートで僕の前の席で…


僕は…櫻井くんのことが 気になっている…


同じクラスになって、櫻井くんを初めて見た時に、なに、このイケメン…って思った


イケメンだから、つい 彼のことを チラチラ見ちゃうのかなって…


なぜか、櫻井くんとよく目が合ってさ…僕が 見すぎなんだよね…

でも、無意識に 見ちゃうから…見ないように出来ないんだよ…


話してみたいな…仲良くなりたいなって思ってた…


出席番号順だった 席順が 席替えがあって、櫻井くんと 前後の席になった


『大野くん、よろしくね!』


櫻井くんのキラキラの笑顔…ドキドキしたな…


『櫻井くん…よろしくね』


なんか、恥ずかしくて すぐ目を伏せたら…


『ペンケース、お揃いだね』


え…


櫻井くんが 自分のペンケースを持って、僕のペンケースの横に 並べた


新学期が始まる時に、新しく買った…開けるとペン立てになる ペンケース


『本当だ…』


いいのかな…色ちがいだけど…僕と お揃い…櫻井くんは、嫌じゃないのかな…


『ね!使いやすいよね、これ♪』

『うん』


お揃いでも…大丈夫…みたい…良かったぁ…


僕は青い色のペンケース…

櫻井くんは 赤い色のペンケース…


匂い消しゴム…何種類か あるな…


どれだろ…


匂いがわかるように、1/3くらいに切った消しゴムがケースに入れて 商品の横に 並べられていた


1つ1つ 匂いを嗅いでいく…

これだ…

たぶん、櫻井くんのは…サクランボの消しゴムだと思う🍒

別の匂いのにすれば…お揃いって わかんないよね…

僕は、パイナップルの匂いの消しゴムを買うことにした🍍



また別の日…


「ねぇねぇ、大野くん」


と櫻井くんが 振り向いて話しかけてきた


「なぁに?」


いつものこと なんだけど…

櫻井くんは、 真っ直ぐ 僕の目を見て喋るから…

最初は 櫻井くんの目を見て話すんだけど…

だんだん恥ずかしくなってきて…

目線が 下に下がってしまう…

その視線の先は… キレイな櫻井くんの手に移る

キレイな指…爪は短く切り揃えてる…

ピアノ 習ってるって 前に言ってたっけ…

そのキレイな手に持ってるシャープペンシルに視線が変わる…

あ…

このシャープペンシル…色ちがいだけど…僕のとお揃いだ…

趣味が似てるのかな…

たまたまかな… このシャープペンシル…書きやすいもんね…


ふふふ…


ペンケースと消しゴムとシャープペンシルも…


色ちがいだけど…櫻井くんとお揃いなんだ…♪


こっそり…他のも 色ちがいで 揃えてみようか…


「大野くん?」

「えっ… あ…/////」


櫻井くんの キレイな指先が…僕の 頬っぺたを…

ツンツンしてた…/////


「ごめんごめん、呼んでも ポ~っとしてるから…♪」

「ううん…/////」


うわ… 


ドキドキ しないで…


顔…熱い… 体温が…上がってる気がする…


櫻井くんと、筆記用具が お揃いってだけで嬉しくなってたのに…


こんな風に 触れられたら…


僕… 僕っ…/////


「そんな顔しないでよ…」

「えっ…」


そんな顔って…


僕… どんな…顔…してんの…?


「…キスしたく なるじゃん…

「…櫻井くん…?」


今… なんて 言ったの… ?


聞き間違い…?


ドキドキ…


僕… 櫻井くんこと…


「大野くん」

「な…に…?」

「今日の放課後、遊びに行かない?」


部活…今日は…いいや…


「うん…行く…」


「俺… 今日 貴方に 告白するからさ…もう 今から返事 考えといてね?」


「うん… えっ?/////」


今… なんて…告白って… えっ?


♪♪♪♪♪~


始業のチャイムが鳴り…


櫻井くんは くるりと 前を向いた


その後の 授業は 全然 頭に入ってこなくて…


僕は、お揃いのシャープペンシルを握りしめ…


櫻井くんの背中を ずっと 見つめていた…



放課後…


「大野くん、帰れる?」

「うんっ…/////」


緊張…するっ…


だって…だって…


櫻井くん…


今日…告白するって…言ってたもん…


本当に…?


冗談…とかじゃ ない…?


隣にいる 櫻井くんをチラリと見る…


あ…れ…


櫻井くんも… 緊張してる…?


喉乾いたなって、駅の近くの 喫茶店に入る


メニューに写真が載ってたのが キレイで


ソーダ水を頼んだ


櫻井くんも同じのを頼んでた


ここでは、学校での 話…もうすぐ 体育祭だねとか… その後の 修学旅行、同じ班になれたら いいねとか… 


他愛ない話をしていた…

僕は…ずっと いつ 言われるのかって…ドキドキしていた…


帰り…櫻井くんは 僕が降りる駅まで 送ってくれた…改札口を出て… あの櫻井くんと同じ匂い消しゴムを 買ったお店の前で…


「も… ここで…いいよ…」

「あ…うん…」


告白するって 言ってたのに、なかなか しない櫻井くん…


僕は、いつ 言ってくれるのかって…もお…

ドキドキが マックスで…

胸が 苦しくて…

泣きそうになってた…


もお… 返事は 決まってる…


ずっと 一緒にいて…

僕は 櫻井くんに 早く 言ってほしくて…

触れてほしくて…

ドキドキ…

ドキドキ…


帰り際に、漸く…


「大野くん、好きだよ」


と櫻井くんは 言ってくれた…


僕もって… 言わなきゃ…


「返事…聞かせてくれるかな…」


「…っ…」


緊張と嬉しいのと ドキドキで…


涙がこみ上げてきた…


好きって…


言わなきゃ いけないのに…


泣き顔を 見られたくなくて…



「…あっ、大野くんっ?」



僕は…


走って逃げてしまった…



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


★こんにちは!

いつも お話 読んでくださってありがとうございます♪

少し前にですね、「いま愛を語ろう」てお話のサブタイトルを 考えてくれませんかって、読んでくださる方々に お願いしたんですけど…

あ、コメント、メッセージありがとうございます!m(__)m


おかげで、2~3コしか無かった サブタイトルのリストが 20コ位まで 増えました♪

それでですね、そのサブタイトル考えてくださった中で…

別のお話、つまり「I'm in love?」の方で 思いつきまして…

その方に、別のお話でも 使って いいか お伺いしたら、良いと いうことで、許可がいただけたので…

ちょっと、考えてくださった サブタイトルと少し、変えてしまいましたが…


その方からのコメントを 読んで 思いついたお話です…w


全3話になります!


良かったら、明日、明後日も 読んで いただけたら…と思います♪


こんなところまで 読んでくださって ありがとうございます!


Sさん、ありがとうございます!