〈O〉
「フリは無しね~!ちゃんとしてよ~♪」
「ちゃんとしてるの確認 出来たら カウント開始しますね」
そ…んな… じゃあ、誤魔化せないじゃん…
「あ…じゃあ…」
嘘っ… いいの?
ゲームとはいえ…
「…うん…/////」
僕と… キスなんて…/////
「…んっ…」
唇が重なる…
(わ… 柔らか…/////)
きゃっ♪ ウソォ~(笑) なんて 女性陣の声も 聞こえてたけど…
「…んっ……ふ…ぁ……ん…」
自然と目蓋が下がり…まわりが見えなくなり…
「じゃあ、カウントするよ…1… 2… 3……」
キスに夢中になって… カウントしてる声も 聴こえなくなって…
目の前の…このキスの相手のことしか…考えられない…
何で…こんなことに なっているのか…
少しだけ、時間を 遡る……
数日前…
会社のフロアの自販機でコーヒーを買ってると…
「大ちゃん♪」
「あ、相葉ちゃん!」
「今週の同期会 行くでしょ?」
「うん、そのつもり♪」
「参加人数、今回は8人だって」
「8人?誰が来るの?」
「いつもの 俺ら5人と女性陣が3人かな」
「わかったぁ、楽しみにしてる~」
「うん、じゃあ また 週末にね~!」
「は~い」
今回の同期会は 女性陣も参加かぁ…
この会社に入社して3年…
といっても、僕たちは 中途採用なので 同期と呼べる人は 12人しかいない
男性7人、女性5人… 男性 7人の内 2人は違う営業所で、女性も5人中 1人は確か 育児休暇中だから…今回の参加率は 高い方かな…
相葉ちゃんの言ってた 俺ら 5人って いうのは…僕と相葉ちゃんと ニノ、松潤…そして 翔くん…
中途採用なので、同期の12人の年齢はバラバラで…女性は全員 年上…
でも、この5人は 年齢が近くて、僕と翔くんは同い年…相葉ちゃんが1つ下で、ニノと松潤が2つ下になる
だから、所属してる課は 違っても 時々 この5人で飲んだり…その時 その時で、個人的に 行くこともある…
翔くんは同い年だからか、気も合うし食べ物の好みも似てて、2人で飲みに行くことも多い…
年に1、2回は、今回みたいに同期のみんなに声をかけて同期会をやることもある
そして、週末…
時々 行く 洋風居酒屋の 個室で 今参加の8名での 同期会が始まる…
「「「「カンパーイ!!」」」」
飲み会の始めは乾杯して、近況報告なんかをして みんなで話してたけど…
女性陣とは 少し年齢が離れてることもあって、1番 年が近い人でも30代前半だったりするから、何となく5:3で 分かれて 話してた
飲みだして 、みんなの顔色も ほんのり桃色になってきた頃…
せっかく 今日は同期のみんなで集まったんだからって…
誰が言い出したのか…
「王様ゲームやんない?」
「ええっ」
このメンツで…?
だって…王様ゲームって…
でも、女性陣も、『面白そう』なんて 言い出して…
けど、今日のメンバー、男5人 女3人の同期の…これだとさ…
「男同士の組み合わせも ありえるんじゃない?」
て、僕的には 構わないけど…
でも…当たりたいのは 翔くんだけだし…
『それも 面白そう!』って、腐女子か…?(笑)
そして、使用してない割り箸に王様と1~7までの番号を書いて…
王様ゲームが スタートした
『じゃあ、次!私、王様だ♪』
(うわ…せめて、女子と…当たりませんように!)
『③ と ⑤が ハグ!』
ホッ…軽めのお題だし、番号 違うや…
「俺だ」
「俺も~」
相葉ちゃんと松潤が ハグをしてる
その後も 女性陣同士が ハグしたり、
男同士で おでこや頬に キスしたり…
男女で当たってたのは 相葉ちゃんとニノ…
途中、王様以外が イッキ飲みとかも挟まれ…
酔いも だんだん深まってきて…
お題も エスカレートしてきて…
『③ と ④が 唇にチュー♪』
「また、俺?」
「俺ですか…」
相葉ちゃんとニノが 短く キスをした…
そして、壁ドンして キスとか…
抱き合いながらキスとか…
これ、もお… 止めた方が 良くない…?
チラリと 翔くんを見ると…
僕の視線に 気づいて、黙って頷いた…
そして、翔くんが、
「次で ラストにしようぜ」
で、割り箸を混ぜて、みんなで引く
「ラスト!俺が 王様だ!」
王様って書いた割り箸を手に 高く上げたのは、松潤で…
(女子と当たりませんように…翔くんも女子と当たりませんように…!)
「じゃあね、① と ②が、ディープキス!」
「ええっ」
(①って… 僕じゃん!)
「えっとね、ディープキス、30秒ね♪」
「① と ②、誰~?」
「僕… ①だけど…」
②、誰… ?ディープキス…なんて…
「俺、②だわ…」
嘘っ… 翔くんだ…!
翔くんと… キス…?
僕は…ずっと 翔くんのこと想ってたから…
嬉しいけど…
翔くんは…
ゲームって… 割り切ってる?
その方が…好都合かも…
「あ…智くん ごめんね、失礼します」
そう言って翔くんに、 手を差し出される…
出された手に 僕の手を重ねて…
「僕の方こそ…え~と…よろしく…/////」
「フリは無しね~!ちゃんとしてよ~♪」
「ちゃんとしてるの確認出来たら、カウント開始しますね」
「あ…じゃあ…」
「…うん…/////」
「…んっ…」
翔くんの唇が 僕の唇に重なる…
(わ…柔らか…/////)
きゃっ、嘘~(笑) なんて女性陣の声も聞こえて…
唇の隙間から…翔くんの舌が入りこんでくる…
「…んっ……ふ……ぁ……ん……」
「じゃあ、カウントするよ、1…2…3…」
目も瞑ってて、まわりが見えないし…
僕の口の中で動き回る 翔くんの舌が…
気持ち良すぎて…
僕は… 途中から カウントを数える 声も聴こえなくなって…
翔くんとのキスに夢中になっていた…
何コレ…ずっとしてたい…翔くん…キス 上手すぎない?
あ…ヤバ… 膝に、力 入んない…
膝が折れそうになるのを 翔くんが支えてくれる
「ちょっと、ちょっと 2人とも ストップ!」
「…っ…」
「…ぁ…/////」
相葉ちゃんと松潤に 止められる
「もう 30秒 カウント終わってましたよ」
全然、聞こえなかった…
「だって…翔くん、凄っ…腰 砕けるかと思った./////」
「ちょっ…智くん、何言ってんだよ…/////」
その後、同期会は お開きになり…
僕は、疲れたから帰るねって… 他のみんなは二次会に 行くようだ
翔くんも、俺も 今日はここまでにしとくって、みんなと別れて、2人になった…
「智くん…もう 帰る?」
「え…何で?」
「もう1軒だけ 行かない?」
「いいよ…」
「じゃあ、行こっか」
そう言って 翔くんは …エスコートしてくれるみたいに僕の腰に手を添えて 歩き出す
「この先に、落ち着いた感じの BARが あってさ…」
「そおなんだ…」
その BARは… 誰と 行ったの?なんて…
「たまに、1人で 飲みに行くんだ…」
あ… 1人で 行くんだ…って、何 気にしてんの、僕っ…/////
ああ…本当だぁ…何か 大人なお店って感じで 落ち着く~…
マスターが カクテルを作ってくれた🍸️
美味しい…♪
ふと隣を見れば、優しく微笑む 翔くんがいて…
んふふ…やっぱり 翔くんと2人で 飲むの 好きだなぁ…
楽しいなぁ…♪
その後…
マスターが3杯目のカクテルを作った後の記憶が 皆無…
どうやら僕は、途中で 寝落ちしたらしい…
どうやって 帰ったのか…
翌日の昼過ぎに 目を覚ましたら 自宅のベッドに寝ていた…
寝起きで ぼ~っとした まま…
何か…翔くんにキスされた 夢を見たような…
ああ…
あれは… 飲み会で…
ゲームのお題で したんだったね…
★最近、このシリーズばかりの投稿で すいません!(><)
他の継続中のお話も またそのうち 上げていきます…m(__)m