♪新しいお話です…短編です…リアル設定です…年代は、読み手の方の自由です…最近、ほのぼの中学生を書いてるので…反動で 切ない系…でもないかな…? あの…三ツ矢サイダーの ほのぼのCMを見て 思いついた お話です…お山のお話です



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



〈S〉



  「翔さん」


「うん?」


「今日、うち 来るよね?」


「え…?」


「この後、今日は 仕事 入ってないよね?」


「ああ…うん…」


楽屋で 着替えが 終わったところで、松潤に 声を かけられる


「じゃあ、行こ!みんな お疲れさまね」


「あ…ちょっ…引っ張んなって…」


強引に 腕を引かれ 楽屋の出入口の方に 歩かされる


部屋を出る時… ゲームをする ニノに 凭れられてる 貴方と 一瞬 目を合わせる…


「「「お疲れさま~」」」


と 3人から 返ってくる



移動車で 松潤の家に 向かう…


「別に みんなの 前で 言う必要 なくね?」


「え?何で? みんな 俺らのこと 知ってるんだから いいじゃん」


「…どこから もれるか わかんないだろ?」


「メンバーは 大丈夫だよ」


そりゃ そうだけど…



夕食後、コーヒーを出される


「はい」


「サンキュ…」


コーヒーを 1口 啜って…


「あのさ…確認しときたいんだけど…」


「うん、何?」


「俺、お前と つき合うとは 言ってないよな?」


「うん、言ってない」


「だったら…」


あんまり つき合ってるみたいに 振る舞ってほしくねんだけど…


「でも、一緒に いてくれるって言った」


「時間が 合う時って 言ったよな?」


「今日…何か 予定 あったの?」


「ないけど…」


「じゃあ、いいじゃん」


はぁ~…何か 反論するのも めんどくせぇ…


「翔さん…」


松潤が 俺の 肩を抱いて 唇を重ねてくる…


「…今日は… 泊まってってくれる?」


「いや、帰るけど…」


「え~…明日、仕事 午後からだよね?」


「だからだよ、時間ある時は ゆっくり寝たい」


「別に…もう 寝ても いいよ?」


「…1人で ゆっくり 寝たい」


「…そう言って いつも 泊まってくれないよね…?」


当たり前だ…泊まる義理はねえ…


「…そろそろ タクシー呼ぶわ」


「もう、帰るの?」


「ん…」


「また、来てくれるよね…?」


「…ああ…夕食、ごちそうさん」



少しして タクシーが来たので、松潤の家を あとにする…


車に 乗り込み、行き先を伝えて… シートに凭れ、深いため息をつく…



俺は… 何を しているんだろうか…



車が 目的地に着く


マンションを下から眺める


今日は…貴方は 来てくれているんだろうか…


楽屋から 出て行く時… 目、合ったよな…


解錠して 玄関のドアを 開ける


靴を確認する… あった… リビングにも 電気が ついてる


急いで 靴を脱ぎ、リビングへ続く扉を開ける…



貴方が 俺の胸に 飛び込んでくる


「…翔くん…!」


愛しい貴方を 抱きしめる…


「ごめん、待たせた…」


「ううん、いいよ…」


「今日は… 朝まで一緒に 居られる?」


「いいの…?」


「うん…一緒に いたい…」


「うん… おいらも…」





〈O〉



  仕事が終わって……


翔くんと 松潤は、二人で 楽屋を出ていった…


出て行く時… 翔くんと 目…合ったよね?


じゃあ… あのマンションで 待ってても いいってことだよね…?


「リーダー」


「何?」


「俺ら 飲みに行くけど、一緒にどう?」


「あ~…今日は 帰るね」


「大野さん、明日 昼からでしょ?」


「うん… けど、疲れちゃった」


「…そうですか、じゃ 仕方ないですね…」


「そっか~、じゃあまた 今度 行こうね」


「うん…」


「じゃ、お先に失礼します」


「リーダー お疲れね~」


「お疲れさん」


ニノと相葉ちゃんは、飲みに行くの断ったら、わりと あっさり引いてくれる


しつこく言っても 行きたくない時は 行かないって 分かってくれてる…


たぶん…2人と 飲みに行ってからでも 時間的には 大丈夫なんだろうけど…



マネージャーに いったん 自宅まで 送ってもらう…


軽く 夕食を 済ませてから…


タクシーで とあるマンションに向かう…


マンションの下から 見上げる…


まだ… 来てる訳ないのに、電気が ついてるか 確認してしまう…


鍵を開け、部屋に入る…


電気をつけ、キッチンの冷蔵庫から 缶ビールを1本 取り出し、リビングのソファーに身を沈める…


「…翔くん…」


何時頃 来るかな… 来てくれるよね…?


けど、明日、仕事 午後からだって 言ってた…そんな 早い 時間には 無理だよね…


このマンションは… 翔くんと 2人で 会うためだけに、 2人で借りたマンションだ…


LINEやメールでは 約束しない…痕跡は残さない


約束は…ここから帰る時に、次は いつって 決めるか… 今日みたいに 楽屋から 出る時、目が合ったら… ここで会おうって合図…


時々… 口約束もなく…スタジオ収録もなく、個人の仕事の時も…


おいらは ここに 来てしまう時がある…


そういう時は、会える時もあるけど、会えない時もある…


それでも…会いたいから ここに 来てしまうんだ


翔くんと 2人で会ってることは…2人だけの秘密… 誰にも 言わない…



あ…ドアが 閉まる 音がした?


ソファーから 立ち上がり 玄関の方を見ると…


リビングの扉が 開く


おいらは 翔くんの胸に 飛び込んだ


「…翔くん…!」


翔くんが 抱きしめてくれる…


「ごめん、待たせた…」


「ううん、いいよ…」


「今日は…朝まで 一緒に居られる?」


「いいの?」


「うん…一緒にいたい…」


「うん… おいらも…」



どうして… こんな風に なってしまったんだろう…