2022年1月1日元旦早々初笑いには持ってこいの舞台、大阪のNGKで行われた『笑輪の笑い〜Born ready達〜』を見てきました。
構成としてはさんまさんがヤンタンで話されてはいますが、雨上がり決死隊復活の為に動いていた舞台を一年越しに実現した感じでした。
新世界のおっちゃん(礼二さん)とやかましおばちゃん(河本さん)の結婚式を実現するということでしたが、全体構成としてはさんまさんお得意の監督コントを2時間近くやるという内容でした。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c7fa8b72b6e0bfe0d3f8bb03c1c01863b90115d6
コントの間に中川家、アキナ、アインシュタインのネタを挟んでるのは『正月興行らしさ』を入れたかったんだと思いますが、久しぶりの『明石家さんまプロデュース』を見せてもらいました。
冒頭の口上から動き回り、周りを慌てさせ、一番汗をかきながら目の前にいるお客さんを笑わせたいという真剣さは本当に尊敬するものがありますし、『明石家さんま』という芸人の本気をいつも感じます。
ただ今回これは個人的な意見でしかないので間違ってると感じる人もいるでしょうが、コントを見れば見るほど『明石家さんまがやりたい笑いはもう時代に合ってないんだな』という現実を突きつけられた感があって、個人的には薄々感じてはいましたが『明石家さんまの笑いは誰もバトンを受け取らず埋葬されるんだろうな』と…。
それを強く感じたのはさんまさんとジミーちゃんと松尾伴内さん三人のコントでした。
いつものジミーちゃんとのくだりを50分近くやってて、流石にやり過ぎだろうと思うんですけどw
でも本来さんまさんの笑いってどんな小ネタでもやり続ける、粘る、押し通すなんですよね。
しかもジミーちゃんにしても例えばナイナイ岡村さんとか最近なら草薙さんとかもですけど、追い込み漁というか『追い込んだ先に何を言い出すか、何をしでかすか分からない』というのを信じてさんまさんはやるんですが、その『攻撃型』としての明石家さんまがもう世間と乖離してるなと確信に変わりました。
ジミーちゃんはキチッと作って本番で崩すというさんまさんの理論は物凄く分かるんですが、三人の場合だとジミーちゃんの負担がデカすぎて、ジミーちゃんが可哀想になってきてしまって…。
そういう時のさんまさんって言葉も荒いんですよね…。
『キ○ガイ』とかああいう言葉も完全に死語になってるんだけど、もちろんライブだから言える言葉なんですけど、ああいう言葉も言い方も印象が物凄く悪いというかキツイんですよね…。
本当にあの場に少なくとも村上ショージさんがいてほしかった…。
ショージさんがいかに場を緩和してるというか、和ませてたというのが改めてよく分かりました。
ヤンタンでも今はそんな感じなのは分かってはいたんですが、今回ショージさんがいない、伴内さんはその立ち振舞いはできない、ジミーちゃんの負担だけが残るというコントでしたね…。
ショージさんは今回Instagram見てる限りだと実家に戻られててコント不参加、中川家や次長課長は付き合ってはくれたとしてもどこまで付き合ってくれるか?
付き合ってくれたとしても攻撃性のあるさんまさんを誰が止めてくれるのか?
止めてくれる人が今マジでいないんですよね…。
ちょっと本気でさんまさんに心配してる部分なんですよね…。
攻撃性のある明石家さんまを今出してる番組ってお笑い向上委員会なんですよ。
あれってさんまさんは『後輩の為に残したい』って言うけど、ネタとはいえ後輩から迷惑がられてる、世間からもそこまで求められてない、一番楽しんでるのは本人だけ(苦笑)
元々お笑い向上委員会は全然時代にあってないんですが、もう明石家さんまがやりたいことが時代に合ってないというのは本人も分かってるけど、自分の笑いを変えるつもりはないというか、『俺の笑いは終わってる自覚はあるけど、古い笑いをやることで若い人を引っ張り込みたい』みたいな所あるし、『形は古いがシケには強い』というのもさんまさんのポリシーだからね。
まあそこは明石家さんまの良いところでもあるし、悪いところでもありますが…。
今回の舞台を見て、面白さを感じつつも時代に合ってないという寂しさ、さんまさんのやり方がますます求められなくなるというのを痛感した舞台でした。
個人的には明石家さんまの一ファンとして、どんな形になろうとも最後まで見届けるつもりです。
最近は時代に合ってない、老害だとかアップデートできてないと批判対象にされてますし、その気持ちは物凄く分かります。
そういう発言も実際してますし。
でもなんだかんだ言って『明石家さんまという人に救われてる』部分があるんですよ。
少なからず僕はそうです。
だから明石家さんまという芸人が好きだと今でも言えるんですけどね。