THE MANZAIでウーマンラッシュアワーが政治風刺ネタをしたことで話題になってるので、個人的に思ってることを書くことにします。
結構賛否というか「よく言った」とか「攻めた」みたいな感想が多い印象ですが、個人的にネタにしてる時点で評価は面白いか?面白くないか?でしかないんです。
その主張が正しいとかそういう意見は『ネタの評価』とは外れるんです。
一応漫才は見たけど、面白くは無かったと思う。
そもそも村本さんが主張したことってそこまで攻めたのか?って話になるんですが、沖縄での「思いやり予算」での『アメリカに思いやりを持つ前に沖縄に持つべき』とか、熊本震災での『国立競技場を立てる前に、被災地に家を建てろ』とか、これってワイドショーとかでもコメンテーターが言ってるような発言だし、タブーみたいな感じになってますが、別にタブーでもなく、結構昔から言われてるようなことをネタにしただけだと思います。
まあそもそも村本さんの政治認識自体が間違ってるんですよ。
沖縄に基地があるのは諸外国(特に北朝鮮)からの脅威から守るためには必要なことですし、被災地に家を建てることも、オリンピックに競技場を建てることもどっちも必要なことで、『何かを削って何かを埋める』みたいなやり方って誰も得しないんですよ。
そういう政治認識が間違ってるのに「言ってやった」とか「声を挙げないと」みたいなのをされると、ただの「害」でしかない。
なんでこの漫才が話題になってるか?というと、『日本の漫才に政治風刺をやってる人が少ない』ってことだと思うんですが、僕が見てきた中での範囲ですが、笑点でも円楽師匠が大喜利で政治風刺ネタを言ったりもしますし、演芸場でも政治ネタをする落語家さんを見たことがあるし、ライブでも『政治を語る』イベントをやってる芸人さんもいるので、全くないってことはないんですが、やっぱり『テレビでやる意義』という話になるんだと思います。
テレビで政治ネタをしない理由に関しては、博多大吉先生が『やっても(笑いとしての)見返りがそんなにないので、リスクとしてはデカい』という発言をされてた記憶がありますが、僕はそれも一つとしてあると思います。
実際ウーマンの政治風刺ネタは笑いより拍手の方が多かったので、『笑いになりにくいからやらない』というのもあると思います。
なぜ日本の芸人は"風刺ネタ"を避けるのか
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171223-00024061-president-life
あとは海外と日本の笑いの違いもあると思います。
そこら辺は上の記事でチャドさんが分かりやすく解説してるので見ていただきたいです。
個人的にはアカデミー賞でトランプ批判をしてるコメディアンとかいましたけど、あんまり面白くなかったですよ。
トランプ大統領ってキャラとして分かりやすいので、コメディアンとしては弄りやすいという面も絶対にあるので、僕はああいうのは単純に『簡単に笑いを取りやすい』って思います。
結局言ったもん勝ちみたいなのがありますし、今回の村本さんもですけど、一定数から称賛をされやすい気はします。
政治を茶化すというのはあっていいと思います。
爆笑問題の漫才がその典型でしょう。
でも彼らは批判することよりも笑いを取ってるし、太田さん自身もおちょくることを楽しんでる感じがあるから笑いやすい。
宮城の震災の時も27時間テレビでさんまさんや今田さん達が現地で公開コントをやったり、熊本の震災に関しても、つい最近ウッチャンがLIFEで熊本を題材にしたコントをやったり、公開収録を熊本でやりました。
もちろんウッチャンは地元民なので、より一層想いが強いと思いますが、僕は芸人の役割ってそういうことだと思うんです。
『笑わせて、少しでも被害に遭った人達の心を癒してあげる』のが役割ではないでしょうか。
いかにも政治風刺ネタが『正しい』とか『凄い』みたいな風潮になるのが個人的には嫌だったので、自分の気持ちとして書かせていただきました。