「遊行神」-陰陽道の神々・方位の吉凶を司る神① | 孔雀助教授伝奇考

「遊行神」-陰陽道の神々・方位の吉凶を司る神①

さて。
今日からは。
また。長編伝奇考を始めたいと思います。

今回の考察は。

「土公神」です。題して「土公神考」。


「土公神」って?
皆様にはあまり。聞きなれない神様ではないでしょうか。
日本の神様なのか?中国の神様なのか?

土公神は。
日本でも。とても重要な神様なんです。

それというのも。
もともとは陰陽道の神なんですね。

「土公神」(どこうじん・どくじん)は
陰陽道の「遊行神」(ゆいぎょうしん)の一神で
「遊行神」とは「移動する神」のことです。


土の守護神、土君(つちぎみ)、地神(じかみ)などとも呼ばれています。

また
「土公神」は土の守護神であり、家の守護神でもあります。

「土公神」は地上へ出て、ある決まった方角へ遊行し
ある日にちが経つと地中へ入るということを繰り返すといいます。

「土公神」が地中にいる時期や移動の方角に向かい
土をみだりにほるなどして土を犯すと「祟り」があるといわれています。

したがって
その期間中は土木関係の工事を「禁じる」言い伝えもあります。

「土公神」は
土の守護神なので土を犯すことを悪いとしますが
家にあっては四季によりその主宰するところを異にします。

季節では
春は竃(かまど)、夏は門、秋は井戸、冬は庭というふうに移動します。

「春は竃(かまど)」
従って竃の築造改修に悪いとされ。

「夏は門」
従って門戸の新築改修に悪いとされ

「秋は井戸」
従って井戸掘り井戸さらいに悪いとされ

「冬は庭」
従って庭造り動土樹木の植え替えに悪い。

と、されます。

移動期間中は
そういったことを行なわないほうがいいとされているのです。

さてさて。
次回からは、もう少し「土公神」を考察していきます。

「土公神考」第二話に続きます。
明日もお楽しみに。