『新型コロナウイルス総覧 批評編上』「真実の日本史 真実の世界史『日之本文書』」3336回

 

◆トランプ政権

 

  身内が告発するトランプの人物像

 

ドナルド・ジョン・トランプDonald John Trump1946生まれ)の本業が不動産業である事はだけでも知っている。父親の不動産業を引き継いで、ニューヨーク市のクイーンズからブルックリンへ、そしてニューヨークの中心街ブルックリンへも進出し、丁々発止の手練手管を発揮して高層ビル、カジノ、ゴルフ場などを建設したり改装したりして巨万の財産を築いてきた。

彼の純資産は42100万ドル、その一方で「節税」の甲斐なく借金も無視できないほどの額に膨らんでいるようだ。彼が大統領の再選にこだわるのは、この巨額の借金の存在が大きいようだ。

トランプはその後、様々なサイドベンチャーを開始した。政界入りする前はテレビのパーソナリティ、司会者も務めていた。彼の虚偽にまみれたポピリズムと人種差別、自己顕示欲、アメリカ第一主義、無法の限りを尽くした権力の乱用は不動産のディールだけでなく、テレビ番組の荒波にもまれたことも一役買っているのだろう。

 

ドナルド・トランプという「怪物」、その元凶は父の教育方針だった めいが出した暴露本の中身

(グローブ+ 2020106)

11月の米大統領選が近づく中、トランプ大統領関連の暴露本が次々と出版されているがその中で最も勝れた者は、トランプのめいのメアリー・トランプが描いた回顧録である。彼女はその中でドナルド・トランプという「怪物」を生み出した元凶は、支配的な父フレッド・トランプの教育方針にあったと指摘する。著者の祖父にあたるフレッドは、ニューヨークの不動産開発業で巨額の富を築いた。

父親の教育方針を観れば、トランプを生み出したことは納得できるものである。「世の中は勝つか負けるかのゼロサムゲーム。権力を持つ者だけが、物事の善悪を決める。うそをつくことは悪ではなく『生き方』の一つ。謝罪や心の弱さを見せることは負け犬のすることだ」「ドナルドは、幼い頃から素行が悪く、病気がちな母親にも反抗的で、陰で弟をいじめるような子どもだったが、父親の機嫌を取るのが上手で、事業の後継者候補として特別扱いされた」という。著者はトランプ大統領の再選を阻止するために本書を出版したと明かしている。叔父が再選されたら、米国の民主主義は生き延びることができないと強く警鐘を鳴らす。