クラスでお借りしているスタジオの1階に八百屋さんがある。

いつも買い物をしているので、お姉さんとは顔なじみのはず。

楽しく練習を終えて帰る前に、みかんを買おうと思って『どのみかんがお勧め?』って聞いた。

『聞こえない』 もう1度言っても『聞こえない』。。。いじわるされてるのかな?でも、本当に聞こえないみたい。なんか悲しくなって気配を消した。気配消すのは小さいころから得意。


帰宅後、声の大きい旦那と娘に聞いてみた。『お母さんの声、聞こえない?』『うん、全然聞こえない。なんで声がこもっているの?はっきりしゃべりなよ。聞いててイライラする。』

そっかー、やっぱり聞こえないんだ。自分ではちゃんとがんばって話しているつもりなんだけど、骨格?声の出し方?が父親とそっくり、(父と私は顔の骨格が似てる)で、一生懸命しゃべっても人には聞こえないみたい。

父も声が小さく、こもった声で聞こえなくて、80歳近いのにいまだに自分の姉に『はっきりしゃべりなさい』って怒られてる。

そう。私は小さい時から『聞こえませーん』って言われ続けてる。どうせ言っても聞こえないんだ、と思うと話すのをやめて気配を消した。。。。大人になって、しばらく悲しい気持ちを忘れていたけど、やっぱり言われると悲しい気持ちが襲ってきた。死ぬまで聞こえませんって人に言われ続けるんだろうなぁ。。。


元々ニコニコ顔の人が、クレーム担当で働いていて『何へらへら笑ってるんだ』って怒られていたのが、ディズニーランドに転職したら『君はいつも笑顔でいいねえ』ってすごく褒められたっていうような話を聞いた。元々声が聞き取りにくい人の天職ってあるのか?聞こえないように話して人の役に立つ仕事ってなんだろう???


生まれ変わったら歌手になりたい!!っていうのは、はっきり声が人に届くようになりたい願望もあるんだな。声がきれい、声が通る、はきはきしゃべるっていうのはどんな気持ちだろう?きっと素敵だろうなー。あと、声が色っぽいとか、最高だなー。ぐふふ。


声が大きい事に素直に好感が持てたので、旦那と結婚したのかも。

娘よ、父親に顔の骨格が似ていてよかったね。こんな思いはしてほしくないからさ。

しかし、舞台でハレオかけるの困る。本番だけは別人になりきってがんばって大声出すよ。