「サムシング・ロッテン」を見に行きました。
前評判は賛否両論・・・と言うか否の方が多かったようですが、自分の目で見てみないことには何とも言えない。
いつも塩席が多いのですが、今回はオペラグラス不要の良席でした。
あっきーさんのニックはひたすら真面目に頑張ってる。
コメディって笑わそうとか本人が面白がってたりしたら見てる方は面白くないので、この真面目に頑張ってる感が大事です。
ノストラダムスの禅さんはちょっと胡散臭くて飄々としてて、体を張って頑張ってる。
麻子ちゃんは男役(と言うか男装)もあり、どんな変な扮装をしても普通に格好いいのが流石。
禅さんと麻子ちゃんのコメディセンスが冴えわたってました。
ナイジェルの大東くん、ポーシャの矢吹さんは初めましてだったのだけど、若くて可愛い清涼剤のお2人でした。
そしてウィルの和樹さん。
下手の階段をキリっと降りてくるのはラドゥ味あって格好良かった。
ウィルパワーはライブのようで一緒にペンライトを振って楽しんだし、イケメンで皆が夢中なのは納得なのだけど、コメディパートが酷い。
2幕で人気者は大変だって歌うところのシリアスな演技はいいのだけど、劇団潜入の方向性がおかしい。
本人にコメディ要素がないんだろうと言うのは置いておいて、もう少しマシな演出があっただろうし、笑わそうとかウケを取ろうとしたら面白くないんですよ。
もっとナチュラルでいいのに。
あと、沙悟浄みたいに匂い嗅ぐのも嫌。ウィルは120%普通に格好つけてていいんです。
アンサンブルさんが役付きキャスト並みに大活躍でした。
衣装も華やかで、もう少しスマートな演出だったらもっと面白かったんじゃないかな。
前評判で思ってたよりは面白くて笑えた(トビー以外)けど、リピートするほどじゃないって感じ。
〇シェイクスピアネタ
ロミジュリ。神父の脇の甘さを延々突っ込んでたけど、それは大きく同意します。
ハムレット。かなりストーリーに組み込まれてるので、あらすじ知らない人は一読しておいた方がいいレベル。
たまごの歌はハッピーミュージカルとしては見てみたいクオリティだった。
ベニスの商人。ユダヤ人のシャイロック。あっきーさんがユダヤ人を差別するわけないだろうというのは「ハプスブルクの宝剣」?
他にも男装する(お気に召すまま)とかボトム(夏の夜の夢)とかタイトルだけ出てくるとか。
〇ミュージカルネタ
多すぎて把握しきれなかったけど、主なところ。
宝塚版ベルばらから、アンドレが撃たれて死ぬところ。麻子ちゃんはギャグでも格好いいし、死にそうになっても起き上がって歌い続けるのはミュージカルあるあるのネタ。
モーツァルト!のアマデ人形。ウィルがかなり長尺を取ってて、先生ごめんなさいしてた。本役さんいるじゃん。
キンキーブーツは赤いロングブーツを履いた靴屋の看板娘がドラッグやってる話になってた。
キャッツは何度も。
デスノートはリュークの扮装付きで、浦井くんの舞台紹介までしてた。
ジーザスクライスト、ファントム、シスターアクトも扮装して出てきてた。
劇場ネタで四季劇場と帝劇。
ミュージカル♪のメロディラインの中に、シカゴやコーラスラインが入ってたし、ボトムがトップになる♪は内容がミーマイのトップにのぼるわって曲味を感じる。
レディベス降ろされただろうってセリフはアンサンブルさんに向けて言ってるぽかったけど、ウィルがとっても微妙な感じだった(まさに降ろされてるし)。
スカーもクローディアス同様、兄王を追い落とした叔父。
怒涛の魔法使いシリーズ、アニーもあったし、ジャージーとかキムとかビーアワゲストとかひと言ネタも。
〇その他ネタ
アンミカさんが何度か出てきてたけど、口調そっくり。
ハイジもあったな。
みゃくみゃくとウーバーイーツはいらない。
働いて働いて・・・の高市さんもなくていい。
ウィルの白塗りが国宝?それは歌舞伎に対しても冒涜だと思うぞ。
志村けん的なあいーんの多用もうんざり。
ウィルの潜入界隈はなかったことにして見てました。
悪ふざけ演出なしで、まじめにシェイクスピアとミュージカルのネタだけでやってくれたら、きっともっと面白かったと思う。
怒涛のミュージカルネタは楽しかったから。
