ドイツのデパート大手のカールシュタットが、我が家から歩いて5分くらいのところにあります。

赴任した頃は、10分くらい離れた場所にあるスーパーに比べると、1割くらい値段が高いので、行かなかったのですが、それなりに生活できる備品がそろい、日常消費するワインなんかは、重いので、近場のデパートで買うようになってしまいました。

1割くらい高いと言っても、同じワインをどの店でも売ってるわけではなく、たまたま見つけた同じワインが1割くらい違ったので、全般的に、そうなのかなぁ?と思ってるだけです。

更に言うと、赴任した頃に持ってきたパソコンは無線LANがついてなかったので、USBの無線LANを買ったのですが、同じ商品をミュンヘンの電気屋で見つけたら、やはり1割くらい高かったので、ミュンヘンは、このデパート価格が標準なのかなぁ?と思ってます。


さて、そのデパートで、週に3回くらいワインを買ってます。

ワインが6本入るバッグをカバンに忍ばせて出社し、帰宅時に、そのデパートに寄って6本買って帰ります。

週に3回、ワイン専用バッグを持って6本買って帰るアジア人なので、結構、お店の人には面が割れていて、嫁様と一緒に買い物に行っても、レジのおばちゃんやにーちゃんは、私に凄く愛想がいいです。

綺麗なおねーさんも4,5人いらっしゃるのですが、その方々は、常勤じゃないらしく、私の顔を覚えてくださってるんだか、どうだか。


さて、私の好きなワインはポルトガルのファーベルハフトとイタリアのバルバレスコの安いヤツ(千円くらい)なのですが、お店の人にも顔を覚えてもらって、散々買っていたにもかかわらず、店頭から、消えてしまいました。

回りをいてても、そんなにワインを買ってるお客様はいなさそうですし、(ま、外商部門みたいなところから買ってる人はいるでしょうけど。)他の駐在の方も購入されているみたいで、一時は、通常2列しか無いそのワインの列が、3列になって、これで品切れもなくなるかなぁ?なんて思っていたら、一か月前くらいから、棚自体がなくなってしまいました。


そりゃ、まぁ、たかだか一件の家が買っているワインなんて、しれてるでしょうけど、週に3回、ワインコーナーを眺めている私からすると、減ってる(売れてる)ワインなんかは、やはり、目につきますし、私が好きなワインも、その減ってるワインの中の一種類だと思ってたんですけどねぇ。

実は、先日、このデパートは倒産したのですが、さもありなんと思いました。


話は変わりますが、我が家はお酒は色々試してますが、ノンアルコール、特にお菓子とかは、殆ど食べないので、日本に一時帰国する際のお土産に困ります。

ま、ワインなんて、税金を払っても一本百円くらいなので、値段はいいのですが、やはりかさばりますしねぇ。


そうは言っても、チョコレートなんて、どこにでもあるし、パッケージで選ぶことはできますが、やはり、自分で試して、美味しいものをお土産にしたいなぁ……なんて思ってました。


そのデパートは、地下が食料品売り場で、店内を回らずに、ワインコーナーにショートカットしようとすると、蜂蜜コーナーを通ります。

日本にいた頃は、栗の蜂蜜をチーズにかけてワインのつまみにしていたのですが、特に蜂蜜コーナーを意識したことがなかったので、よくわからないのですが、このデパートは、

チーズ(を含む乳製品)
ハム
シリアル・マスタード・蜂蜜

は、やたら種類が多いです。
たぶん、ドイツはおろか、ヨーロッパなら、どこでも日本とは比べ物にならない品揃えがあると思います。

あ。勿論、ワインもそうですが、オリーブオイル、バルサミコ酢の品揃えは、どこでも凄いです。先ほども書きましたが、ワインは種類が多すぎて、同じワインを違う店で見つける方が大変です。その…、ファーベルハフトは、結構、どこにでも置いてあるワインなんだけどなぁ。

……因みに、冷凍フライドポテトと冷凍ピザの品揃えもとんでもないです。


その蜂蜜は、日本にも持って帰りやすいので、ちょっと試してみようと思いました。
が、やたら種類が多くて、まず、どれを買って帰るかで、結構悩みました。

悩んだあげくの結論が

「一番高いのを買って帰ろう!!」

でした。

とはいえ、一番高くても3.75 EURO。
五百円でおつりが来ます。

それで買ったのが、このバニラの蜂蜜。

$くいしんぼう~酒とワインに合う肴~

なんか、バニラの茎を加工したものが中に入ってます。
もう、忘れましたが、同じ値段の蜂蜜は、もう一種類あって、これも買ったのですが、こっちの方が美味しいといいますか、蜂蜜自体の粘性が若干低く、バニラの香りはしますし、甘味も自然な甘みで、とても上品な味なのです。

蜂蜜の種類は、どの花の蜂蜜か、ですが、これはバニラの花から取った蜂蜜なのか、ポピュラーな蜂蜜にバニラの加工物を入れただけなのかはわかりませんが、色も舌さわりもとても上品で、何人かに紹介しましたが、結構、評判です。


とても気に入ったので、先月、まとめ買い……と言っても、7個しかなかったのですが、買い占めて帰ってきました。
そしたら、その後、入荷されず……。

日本でも、急にある商品が売れたら、補充は大変でしょうけど、一か月くらい補充されてませんでした。

やはり、倒産するデパートには、理由があるなぁ……と思っていたのですが、ワインと違って、こちらは、今日覗いたら、入荷されてました。

さらに、その隣に、20セント高いけど、アカシアの茎を入れた、アカシアの蜂蜜が新しく入ってました。


私の思考パターンを読んだような、その品揃えに、まんまと乗って、買って食べてみましたが、こちらは、そんなに感動しませんでした。
ま、アカシアの蜂蜜は、日本でも、よく見ますしねぇ。

いや、でも、美味しかったのですが、こういう美味しさとかの感覚って、それまでに経験したものとの差を指数関数的に感じる……つまり、過去の経験上、二倍の美味しいものを食べた後で、三倍の美味しいものを食べても、二倍のものから比べると1.5倍なので、感動は1.5倍にしかならないと思うんです。
二倍美味しいものを食べた後は、四倍美味しいものを食べて、やっと、二倍美味しいものを食べた時と同じ程度の感動しか得られないのかなぁ?と。

アカシアの蜂蜜は、バニラの蜂蜜よりも5%値段が高いですが、感動の面では、全く評価なく、アッサリ味が好きな私は、バニラの蜂蜜の方が20%くらい美味しいと思いました。