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遊遊のブログ

思い出の曲を、思い出と共に、気ままにアップしたブログです。


風は知らない

作詞:岩谷時子
作曲:村井邦彦


風は飛ぶ 枯草の上を
空にある幸せ さがしながら

風は泣く 大空の胸を
淋しさに夜更けも めざめながら

きれいな虹に めぐりあう日を
ただ夢みて 雲の波間をさまよう

昨日鳴る鐘も 明日はない
大空の広さを 風は知らない

きれいな虹に めぐりあう日を
ただ夢みて 雲の波間をさまよう

昨日鳴る鐘も 明日はない
大空の広さを 風は知らない


➡️加橋かつみ(トッポ)さん脱退後の第1弾(通算9作目)シングルとして、1969(昭和44)年4月21日にリリースされた「美しき愛の掟」のB面曲です。

「美しき愛の掟」は、オリコン4位まで上るヒットとなりますが、加橋さんが在籍中の2月5日にレコーディングされていたため、発売まで1ヶ月を切るギリギリのスケジュールの中、新メンバーの岸部シローさんを加えて急遽コーラス部分を録り直しましたが、B面の「風は知らない」は、収録する暇がなかったのか、加橋さんの声がしっかり入っていると言うシロモノです。

A面曲はソフトロック。この曲はフォーク調なので、私的には「風は知らない」の方が好きでした。

この曲から、岸部一徳(サリー)さんの実弟である、岸部シローさんが、加橋さんの後釜としてギターを担当しますが、加入当初は実際には弾けず、弾く真似をしていたそうです。

また、タンバリンを演奏したり、加橋さんのヴォーカルパートを引き継ぎ(トッポさんはジュリーと双璧をなしていた)シローさんの加入により、ユニフォームの常時着用をやめ、ステージのレパートリーではフォークソングやハードロックを取り入れるなど積極的にイメージチェンジを図り、それまでの「白馬に乗った王子様」的なアイドルのイメージより徐々に脱却。敢えて積極的に近畿方言を話し、また当時のアイドルではタブーとされていたメガネを着用、そして司会を担当したステージでは軽快なトークを披露することで次第に好評を得た岸部さんは、その気さくなキャラクター性が受け入れられ単独でのTV出演をも果たします。

ステージでは主に「花の首飾り」「ホリデイ」などそれまで加橋さんがソロを担当していた曲のボーカルを担当するなど、加橋さん脱退後のタイガースの立役者と言える人でした。

その後のテレビでの活躍は、説明するまでもないでしょう。

「今何時? ビーフ味!」「ウシウシ」の明星ラーメンビーフ味のCM(昭和47年)に出演したときのセリフも懐かしく思い出されます。

2020(令和2)年8月28日、拡張型心筋症(難病指定)による急性心不全のため千葉県内の病院で71歳で死去。その死は9月15日に報道されました。

あまりにも若く、そして有り余る才能の持ち主が、病気によって失われてしまいました。

同じ心臓疾患者として、また一人のファンとして、謹んで御冥福をお祈りいたします。

合掌🙏