忘れ得ぬ歌番外編「エリカ行進曲」 | 遊遊のブログ

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エリカ行進曲(Auf der Heide blüht ein kleines Blümelein「荒野に咲く一輪の小さな花」)

作曲:Herms Niel

Auf der Heide blüht ein kleines Blümelein
Und das heißt, Erika.
Heiß von hunderttausend kleinen Bienelein
Wird umschwärmt, Erika.
Denn ihr Herz ist voller Süßigkeit,
Zarter Duft entströmt dem Blütenkleid.
Auf der Heide blüht ein kleines Blümelein
Und das heißt, Erika.


In der Heimat wohnt ein kleines Mägdelein
Und das heißt, Erika.
Dieses Mädel ist mein treues Schätzelein
Und mein Glück, Erika.
Wenn das Heidekraut rotlila blüht,
Singe ich zum Gruß ihr dieses Lied.
Auf der Heide blüht ein kleines Blümelein
Und das heißt, Erika.


In mein'm Kämmerlein blüht auch ein Blümelein
Und das heißt, Erika.
Schon beim Morgengrau'n sowie beim Dämmerschein
Schaut's mich an, Erika.
Und dann ist es nur, als spräch es laut:
Denkst du auch an deine kleine Braut?
In der Heimat weint um dich ein Mägdelein
Und das heißt, Erika.

(訳詞)荒野に咲く小さな花
その名はエリカ
無数のミツバチがエリカに群がる
その甘き心 優しい香り
荒野に咲く小さな花
その名はエリカ

故郷に住む少女
その名はエリカ
彼女は僕の大切な人
僕の喜び エリカ!
荒野が赤く色づく頃に
彼女へ歌を捧げよう
荒野に咲く小さな花
その名はエリカ

私の部屋に咲く小さな花
その名はエリカ
夜明けも夕暮れも
私を見つめる エリカ!
エリカは私に語りかける
「花嫁を忘れてはいませんよね?
故郷で貴方を想い泣いている少女
エリカのことを」


➡️1938年に出版されたドイツ軍行進曲で、Herms Nielにより作曲され、ドイツ軍のみならず、ハンガリー軍やフィンランド軍でも「替え歌」が歌われていたそうです。

「エリカ」は花の名前であるのは勿論ですが、ドイツ語の女性名としてもポピュラーであり、花のエリカと恋人の名前 「Erika」をかけて、祖国と祖国に残してきた恋人を想う歌になっていまして、戦争に関わる歌詞は全く含まれていないのが特徴です。

私がこの曲を初めて聴いたのは、アメリカで1959年3月18日に、日本では1959(昭和34)年9月8日に上映された「アンネの日記(The Diary of Anne Frank)」のテレビ放送ででした。

一個軍楽隊32~3名による示威行進をしているドイツ軍が演奏していたのが「エリカ行進曲」でした。

歌詞までは詳しくわからなかったものですが、曲はいつまでも頭の中に残っていたのですが、学校で「エリカ行進曲」を習った記憶がありません。
しかしこの曲と「ハイケンスのセレナーデ」は、ずっと頭の中に残っていました。

ドイツの曲よりは、ロシア民謡が盛んだった時代でしたから、カタカナドイツ語の「エリカ」を歌うと、必然的に白い目で見られたものです。

しかしYouTubeで聴いてみてください。
曲的にも歌詞的にも、絶対に胸をつく曲です。


花の名前としての「エリカ」はツツジ科の属名の一つで、ドイツ北部の自然保護地区リューネブルガーハイデ(Lüneburger Heide)が群生地として有名(らしい…)で、ニーダーザクセン州の中心都市リューネブルク(Lüneburg)には、リューネブルガーハイデへ続くエリカ街道という観光道路があります。

花言葉は
紫色のエリカが「閑静」
ジャノメエリカは「幸運」
スズランエリカは「幸せな愛」