はまなすの恋
作詞:高柳公
作曲:彩木雅夫
はまなすの 花もこぼれて
降る雨に ぬれているのさ
あの娘の 嫁ぐという日
悲しさに 悲しさに
声も 声もかれるさ
はまなすの 花の香りに
口づけの 白い白いうなじよ
はまなすの かげにかくれて
むせび泣く 君の姿よ
想い出の 歌もせつなく
眠られぬ 眠られぬ
夜の 夜のためいき
はまなすの 花の香りに
口づけの 白い白いうなじよ

ザ・キッパーズは、昭和38年に結成され、現在も地元で活躍されているグループで、1969(昭和44)年9月25日に「風のふるさと」でデビューしました。
この曲がリリースされた昭和48年は、GSブームは完全に終焉し、フォーク・ニューミュージックブームに突入していましたが、ザ・キッパーズは「グループサウンズ」としてこの曲を発売、ヒットさせました。
しかし作曲が、帯広出身の彩木雅夫さん(代表曲「花と蝶」「長崎は今日も雨だった」等)ですから、グループサウンズと言うよりは「演歌」のような感じでした。
もっとも「演歌」の森進一さんが、フォークの「襟裳岬」を歌っていましたから、当時はあんまり違和感がなかったのでしょう。
この曲は「グループサウンズ」の曲ですが、この当時はGSの曲を子供達が歌っても、特に咎められる事はありませんでしたが、子供達の興味は「三人娘」…特に桜田淳子のエンゼルハットにメロメロでしたから、私の回りで歌っていたのは、養護施設のお兄さん、お姉さん位でしたね。
「はまなす」は「浜茄子」と書きます。海岸の砂地に生え、ナシのような実をつけることから「浜梨(ハマナシ)」という名がつけられ、それが転じ「はまなす」になりました。
花言葉は「悲しくそして美しく」
お盆には、はまなすの実を摘んで糸を通して、仏壇に飾ったのは、懐かしい思い出です。
釧路は寒いので、もう少し先ですが、函館の立待岬では、はまなすが見頃だとか。
啄木は「浜茄子」を「浜薔薇」としています。
「潮かをる 北の浜辺の砂山の かの浜薔薇よ 今年も咲けるや」
函館へ行くのは無理としても、夫婦ではまなすを見に行きたいものですね。