忘れ得ぬ歌ぱーと26北帰行(旅順高校逍遥歌) | 遊遊のブログ

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北帰行(旅順高校逍遥歌)作詞・作曲:宇田博作詞
1…窓は夜露にぬれて
都すでに遠のく
北へ帰る旅人ひとり
涙流れてやまず
2…建大一高旅高
追われ闇をさすらう
汲めど酔わぬ恨みの苦杯嗟嘆ほすに由なし
3…富も名誉も恋も
遠きあこがれの日の
淡きのぞみはかなきこころ
恩愛我を去りぬ
4…わが身容るるにせまき国を去らんとすれば
せめて名残りの花の小枝尽きぬ未練の色か
5…いまは黙して行かん
何をまた語るべきさらば祖国わがふるさとよ
あすは異郷の旅路


この歌は昭和53年に、里子先の女の子が入院していた病院の婦長さんに教えて貰いました。

婦長さんは満州の引き揚げ者で、旅順高女の生徒さんだったそうです。

旅順高校と旅順高女は近くだったらしく、また満州では内地よりも多少は自由だったため、婦長さんも星が浦海岸で逢い引きが可能だったとか…

その彼から教えて貰ったのが、この歌だったそうです。

婦長さんより6歳上の(ドッペリしたのでしょうか)彼氏は、関東軍に入営。その後はわからないそうです。

婦長さんが夜勤で病室に来るとき、必ず歌ってくれました。

でも…婦長さんの哀しみを湛えた眼は、今でも覚えています。