虹のむこう | 釘師物語

虹のむこう

※ごめんなさい。久しぶりのブログ更新だけど、暗い話です。<(_ _)>



私が来るのを待っていたのだろうか。それとも、
「やっぱり、お母さん(わが奥)は来なかった」と落胆したのだろうか。


Qが死んだ。

…もう、4ヶ月前のこと。



4月1日、佐世保の実家を半年ぶりに訪れた。
将来を思い、私のためにも奥と弟のためにもお袋のためにもと、新築した実家。

その頃から体の調子が悪かったらしい。






仮住まいから新築の実家への引っ越し。
9月末から数日、手伝いに行った。

荷物を運びいれたピカピカの家でくつろいでいると、ちょっとした驚き。

いつもは奥に近寄らないQ。
奥に近づけば、いじくり回されるからだ。


しかしあの日は違った。

リビングでくつろぐ奥に、ピタッと寄り添い離れようとしなかった。



(珍しいこともあるもんだ)と思っていた。



自分の体の不調を訴えていたのか、
我が奥・妙子の将来を感じ取っていたのか。。。




その1ヶ月半後、妙子が鬼籍に入った頃とほぼ同時に入院した。


…猫エイズ。


近所の猫にやられた時に感染したのか、
それとも大分にいた頃なのか。。。

予防接種は受けていたのだが、効かなかったようだ。



「外出させないようにしている」
と、お袋が電話で話していたので、
4月の訪問の際は、わざと玄関を開けっ放しにした。

予想通り、Qは外に。
家の周りをぐるりと一周して、お袋に確保されたのだった。



春の日の穏やかな昼下がり。

それがQにとって最後の散歩だった。





一週間後の4月7日のことだった。



やはり、待っていたのだろう。

出かける前に、挨拶をしたかったのだろう。




新家への家移りが終わってすぐのこと。
北九州に帰っていた私に、お袋からTEL.

「Qが行方不明になってたのよ!」

家の周りを探したが、暗くなるまで帰ってこない。
心配してオロオロしていた夜に、実家にTel.有

掛けてきたのは、仮住まいのお隣さん。

「Qちゃんが来てますよ。ヽ(^^」



実家から仮住まいまで、約2㎞。
直線では1kmだが、急な峠越え。
だが車の通れる道ではない。通ったことはない。

たまに、お袋が建築中の我が家へQを連れて行ってたのだが。



数日過ごした新家から妙子と私が居なくなったものだから、
たぶん、探しに行ったのだろう。



家族思いのヌコだった。



今頃、妙子と親父、三太と奈々と、みんなで散歩していることだろう。




私は、まだ、そっちには行けないけれど、


みんな、もう、


寂しくはないよね?