※妄想です。




















元気だなぁ

なんて、智が並べてくれた朝ごはんをありがたくいただく。

向かいに見慣れない顔があるのがムカつくけども。


シジミの味噌汁が染みる。






「て、言うかね」


「ん?」


「なんで、このひとウチにいるの?」



黙々と、でも頭にお花飛ばして嬉しそうにゴハン食べてるヤツ。

さとしの手料理をいきなり食べれるとか、どういう状況なの。


遠慮もないナチュラルな姿勢に釈然としないけども!

さとしも特に気にしてないから迎え入れたのはさとし本人だということ。


途中からの記憶がないのが悔やまれる。

何があったというの。







「あ、我々おつきあいすることになりました!」


ゴスッ


お花飛ばしてるヤツがお花畑からさらにお花を飛ばしてぬかした。

その頭に固い拳が落とされる。



「適当なことぬかしてんじゃねぇ。

違うからな、さとこ」


「うん」



ガチなら説教だけですまないから。

ワンコは後で矯正しなくては。

でも、ウチに居るってどういう経緯なの。



「大野さん寝ちゃったからね。

おーのさんと俺で抱えてきたのよ」


「…はい?」


「タクシー呼んだってば!

言い方おかしんだよ、おまえは!」


「おうちに連れ込んだ方法はそうじゃん。

間違ってないでしょー」


「連れ込んだんじゃない、連れ帰ったの!

ここオレとさとこん家!

オマエはイレギュラーだろが」


「違う家で正しい使い方を」



ゴスッ


私が食らわす。

なに言ってんだコイツは。


でも。


なんでこんなに打ち解け…というか、智がなつかれてるというか、ワンコの遠慮がなくなってるというか、なにこれ。


飲んでるとき?


うちに来てから?



「なんで肝心なときに酔いつぶれたのよ…!」


さとこ、大失態。






「…さとしに、何かしてないよね…?」


「そんな、大野さん」


きゃっ

両手を頬にあてて、色白の肌をピンクにサッと染める男。

まさに恥じらい。



「さとし!?」


「だから誤解させんじゃねぇって!」



拳✕2から素早く逃げるワンコ。

学習したわねっ!!






*****

器用な肌色