※妄想です。
もがくうさぎ



















「あ、いた」

!!?

「どした?いつ来たの」


悶えてたら目の前の葉っぱがガサガサ音をたてた。
開けられた隙間には、たぬき。


「ななななんで」

「だってお前が地面バンバン蹴るからだろ。
伝わるわ」


あぁ…

習性が憎い。
兎の脚があらゆる感情も報告もしちゃう。

はっ

私の顔
まだ赤いのか!?
てか赤くなってくんじゃない私の顔!



た、たぬきの顔が見れない…











「なあ」

「はははははいっっ!?」

失敗。
上擦った。


「おまえさ?」

「な、な、なに」

「おいらの名前、知ってるよな?」


名前。
うん、名前。
たぬきの名前。
そりゃ。


「知ってます…」

「そ」


ふーん
て言って、たぬきは歩いていってしまう。

え、ちょっと待って!?


歩くたぬきに跳ねる私。
追いつくのは当たり前だ。

ふっくら尻尾を揺らしてたぬきは歩く。
横にならんでも脚は止めない。



「ね、たぬき」

「…」

「天気もいいしさ」

「そだな」

「遊びにいこ?」

「いかない」




・・・・・めっちゃ断言されたよーな。

あれ?
さっきのは私の幻聴と幻覚かな。


「な、なんで」

「気分じゃない」

「いつなら気分のるのよー!」

「知らん」


ええぃこのツンデレめっっ!
さっきデレてくれてたじゃん!
見てたんだぞ!

…とは言えないけど。





「あっさとさとー!」

「あいばちゃん」


たぬきがツーン。
そんなところへ亀。
なんで来た。
私がたぬきのところへ来てるの知ってるよな。
てか、あんたが投げたんだよな。


「あー!ニノもいるねー!
いっしょに遊ぼうよー!」

「いや私たちは…」

「おー。いいよー」



・・・・・え?




*****
亀むじゃき