いよいよ退院し施設に移動する日になった。会社を休んで病院に向かうと前日から熱をだしていてCVポートから膿のようなものが少し出ている。主治医がもうすぐ来るのでそこで退院していいか判断しますとのこと。結局退院は延期になってしまった。自宅に戻ると主治医から電話がきて熱が上がってきたのでCVポートを外しますとのことだった。これで母の命が短くなってしまうことが確定してしまった。一刻も早く施設に移動させてあげたい。
熱は2日ほどで下がり予定の1週間後に施設に移動することになった。こちらの小さな病院は皆さん優しくてとても良い病院だった。施設に到着するとケアマネが出迎えてくれて母に話しかけてくれたのだけど、とても優しい声掛けでホッとした。その日一日施設で事務手続きや母の様子を見るために夕方まで施設にいた。母は落ち着いた様子だった。訪問診療の主治医と話をしたが母のような点滴の場合は余命は1か月とのことだった。母は痩せているからもっと短いかもしれない。事務手続きが終わって母の部屋に行くとどら焼きが食べたいと言い出した。どら焼きは厳しいな。プリンはどう?と聞くと頷いた。そしてオレンジジュースも飲みたいと。言語聴覚士さんに話したら買ってきてもらえたら今日チャレンジしてみましょうかとのことで早速買いに行った。母の喉にマイクをつけてまずは水で濡らしたスプーンを舌につけてゴックンって飲み込んでみてと言っていた。母が苦しそうにしながらもゴックンと飲み込めた。じゃあプリンいこうかと、本当にちょびっとだけスプーンですくって口に入れてみた。もっとよこせって感じでスプーンを握ろうとしたけど少しずつにしようねとなだめられていた。そのちょびっとも飲み込むのが大変そうで、その一口で終了となってしまった。またチャレンジしてみようね。