【突撃レポート】うつ病の振りをしたら向精神薬は処方されるのか? 精神科の実態 | a.k.a.“工藤明男” プロデュース「不良の花道 ~ワルバナ~」運営事務局
■日本社会が抱える病理『うつ病』の真実

 うつ病患者が急増する現代。厚生労働省の調査でも、年々、うつ病患者数は増加の一途だとのデータが発表されている。少子高齢化に伴う介護疲れうつ、慢性的な人手不足による過酷労働を強いられるサラリーマンのうつ、驚くべきは小中学生の間でも、うつ病が広がっているという報告である。まさに「ストレス社会」日本を象徴している。

 が、ずっと疑問に感じていることがあるのだ。


 「気分」を、どう診断するのか? 体の病気であれば、検査すれば確実な診断が出来る。だが、「気分」は人それぞれ。しかも、自己申告とあっては、正しい検査の仕様がないだろう。向精神薬を処方する、しないの境界線はドコで引くのか?
 
 そこで、実験してみることにした! この元気一杯の俺がうつ病を装えば、ど~なるか、やってみよう。


■実際に大病院の診察してもらった!

 選んだ病院は、埼玉県内でも有数の精神科専門病院。外来はもちろん、軽い症状の患者を入院させる「静養病棟」から、重症患者を24時間監視する鉄格子光る「特別病棟」まで、多数の入院患者を抱える大病院だ。

 早速、初診の旨を伝えると、まずは「相談室」なる個室に案内され、看護師から症状を聞かれた。


「どんな症状でお悩みですか?」

「気分が沈むんです…。何も理由がないのに涙が止まらなくなったり……」

「典型的なうつの症状ですね。睡眠は、どうですか?」

「寝付きも悪いし、すぐ目が覚めて…。悪夢にうなされて、起きたら汗びっしょりなんです」

「他に、何か異常はありますか?」

「固い床の上を歩いていても、フワフワした感じですし、頭痛や肩こりもヒドイです」

 精一杯、元気なく答えてみる。15分程度のカウンセリングを終え、待っていたのは仰天の診断だった。


■恐ろしいほど早く終わった診察、結果は…

 診察室に入った途端、医師からは一言の質問もなく「抑うつ症と、不眠症ですね」と来た!

 当然、何も検査らしいことはしていない。さらには「入院しますか?」とまで聞かれれば、唖然となるしかないではないか!

 「い、いや…、自宅で療養したいです」と答えると、「じゃ、薬を処方しますんで、改善しないようならば、入院を検討しましょう」と、やたら入院を勧めるのみ。診察時間は、わずか2分程度で「はい、次の方」と相成った。

向精神薬
<向精神薬のひとつである、抗不安薬のベンゾジアゼピン系抗不安薬。副作用が多く、急に断薬をすると離脱症状の可能性もある。(画像はWikipediaより)>




■簡単に患者認定されてしまう本当のワケ

 本当にコレで薬が出ちゃうのか? 待つこと数分、出されたのは、抗うつ薬、抗不安薬、精神安定剤、そして睡眠導入剤に睡眠薬の計5種類! 薬袋パンパンのドッサリだ。

 果たして、俺は15分のカウンセリングと2分の診察のみで、立派にうつ患者と認定され、悪用可能な薬を山ほど受け取って病院を後にした。帰宅後、処方された薬をネットで調べてみると、使い方によってはドラッグ代わりにもなり、自殺の道具にもなることが判明した。

 こんな危険な薬を、本人の自己申告だけで処方されるとは、驚きというより恐怖である。


 後日、知り合いの看護師に話を聞いたところ、精神科は手術等がなく、利益が少ないため、「入院させてナンボ」とのことだった。これじゃ、本当にうつ症状が出た時、怖くて精神科なんか行く気になれない。

(取材・文 鷹司昇一郎)

※本稿は適切な知識と経験の上で取材を行っております。真似することはお勧めしません




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