見えない岐路。

大きな分かれ道。


目には見えないけれど、

心の地脈が動いてゆく。


同じ場所を目指すのに、

車と徒歩では違う。


飛行機と新幹線でも、

前を向くも下を向くも違う。


景色の見え方が違う。

心の景色が違う。


人生においての、

一つの終着点。


それは「死」と言う、

最後かもしれない。


それは悲しみや、

虚しさを超えたさだめ。


そのさだめに向かう、

過程を旅とするなら。


その旅をどう進もうか、

それは心ひとつだと感じる。


人は目に見えるものを、

変化や成長と呼ぶ。


しかし本当に、

大きな変化は心でおこる。


生き方がかわるのでなく、

人生の捉え方がかわる。


ふと電車を降り、

青空を仰ぎ見る。


足にふれる、

風に揺れる草花。


日差しが頬をくすぐり、

深く息を吸う。


旅は決して動く距離でなく、

時の流れなのだと知った。


見えない岐路。

大きな分かれ道。