「何もしない」をする。

ただじっと座って。


公園のベンチで1人、

空を見上げるでもいい。


遠い雲の流れる音に、

耳を傾けるもいい。


鳥のさえずり、

行き交う人の声。


「何もしない」をする。

ただじっと黙って。


生産性や、

意味を問われる現代。


何かをしていることに、

安心を覚えてしまう。


それは社会から、

疎外されぬ寂しさの幻影。


必要とされたい。

意味ある人でありたい。


そう叫ぶ、

愛の飢餓。


生まれたのは、

歯車になるためでない。


社会に求められる、

偉大な人になるためでない。


あなたが、

あなたになるために生まれた。


あなたが、

あなたの主人でなければ。


それを静かに語らう。

静寂と言う言葉を使って。


「何もしない」をする。

自分を抱くように。