「ウィーン少年合唱団」

世界的に有名な合唱団。


やはり本場に来たのだ。

生で聴いてみなければ。


偶然か、

それとも必然か。


「母の日」と重なり、

特別公演のチケットを手に入れた。


ウィーンフィルハーモニー楽団の、

本拠地である「楽友協会」へGO。


黄金の室内のしつらえに圧巻。

ぎゅうぎゅう詰めのホールに身を沈めた。


透き通った声、

天使の囁きか。


少年達の体の底から、

光が放たれているかのよう。


折り重なる、

祈りの音符が響きわたる。


ピアノや弦楽器。

管楽器から打楽器まで。


総勢12名以上の楽器隊が、

少年達のそれを支える。


近年のウィーン少年合唱団は、

女子も育てることに力を注いでいる。


男女混合の歌になったかと思えば、

卒業生たちの青年が加わる。


舞台上には気づけば、

200名に及ぶ合唱の声が満ちた。


「歌は祈り」

本当にそうだと思う。


時を超え、

作曲者の込めた祈りが氷解する。


少年合唱団の声に乗り、

肌に沁みてゆく。


目頭が、

熱くなる。


スタンディングオベーション、

観客総立ちで歌を讃えた。


どれだけ練習に費やしたか、

想像し難い。


舞台裏で走り回ったろう、

スタッフ達の汗と苦労。


絞った果汁だけで作った、

純100%の世界。


音楽は果てない。

そう感じた2時間だった。