「日本人は"世界は壊れない"と思っている」

そう警告した彼女の目は真っ直ぐだった。


環境保全。

政治経済。


日本では語られないであろう、

若者たちの話題。


プラスチック容器を使わない世界。

排気ガスを出さない社会。


動物を人間のエゴで殺さぬ社会。

争う国々がこれ以上血濡れぬ社会。


ドイツにいると、

自身の甘湯の暮らしに恥じる。


「安心と平和の日本」

「皆が憧れる日本」


何も知らないだけ。

世界の危機に鈍感なだけ。


色恋沙汰やゴシップ。

商品CMや汚職問題。


テレビの中の茶番劇。

日本の背骨はどこにある?


ドイツの若干22歳の女性から、

真顔で言われた言葉が刺さる。


「世界は壊れないと思ってる」

日本の血を半分宿した彼女の瞳。


見つめる先は悲しみと、

来るべき未来の世界の姿。



※映像-プラスチック容器を使わない雑貨屋-

(ドイツは世界の中でも環境意識がトップクラスの国。

近年若者の多くがベジタリアンになりつつある。

その証拠に現在"ベジタリアンメニュー"のない店は街では皆無に等しい)