大人になるって。

どれだけ自分が小さいかを知ることだと思います。

どれだけ生かされてきたか。

どれだけ支えられてきたかを知ることだと思います。

 

そして、その小さい自分を受け止めて。

それでも生きてゆこうと歩み出した時。

どれだけ自分がかけがえの無い存在かを知ってゆくのだと思います。

 

涙も。

肉体も。

心も。

みんな自分のものだと思っていた。

 

けれど、それは与えられたものに過ぎず。

魂の借宿でしかないと気付いてゆきます。

 

大人になるって。

そんな自分本意のワガママを脱いで。

裸の魂に近づいてゆくことなんだと思います。

 

小さく弱い自分を知る過程は。

余計なものを削ぎ落とす作業なんですね。

神様の思案なんですね。

 

そうしてゆくと、顔がお地蔵さんみたくなってくる。

柔らかな顔つきになってくる。

剥き出しの魂になってくる。

 

だから、お爺ちゃんお婆ちゃんで優しい顔の人いるでしょ。

それはそう言うことなんです。

赤ちゃんの頃に帰ってゆく。

 

大人になるって。

素敵なことなんです。

とってもいいことなんです。