どんなことがあっても。

あなたは奇跡の人。

愛の結晶なんだ。

 

僕らの後ろを見てごらん。

お父さんにお母さん。

お爺ちゃんにお婆ちゃん。

ひいお爺ちゃんにひいお婆ちゃん。

またその後ろに、数限りない祖先がいる。

 

平成、昭和、大正、明治。

その前には江戸時代でさえ。

教科書だけの世界じゃないんだ。

あなたの祖先は生きてきた。

 

もっと遡れば原始の時代まで。

あなたに流れる血は生きていた。

幾多の試練を掻い潜り。

 

今は亡き、しかしここにいた祖先達。

その代表があなた。

今ここにいる、あなたなんだ。

 

彼らが誰かを愛し。

あなたと同じように悩み。

悲しみ、笑い、歌い、戸惑い。

時に命を絶とうと思った日もあるかもしれない。

 

そんな数千、数万の脈打つ生命のドラマ。

その果てに、あなたがいる。

今、あなたがいる。

奇跡だよ。

まさに奇跡の人だ。

 

「こんな自分は…」と卑下するのも時に仕方ない。

ただ、目を閉じて想ってごらん。

あなたは一人ぼっちかい?

その手、その足、その髪。

その唇、その瞳、その心。

愛の結晶だよ。

あなたを見守る、祖先の。

愛の結晶。

 

それでも「ダメだ」と自分を責めるかい?

「一人ぼっち」だと思うかい?

 

生きてゆくんだ。

胸を張って。

あなた、いや「あなた達」とあえて呼ぼう。

その体に流れる幾多の過去を抱いて。

堂々と生きてゆくんだ。

 

あなたは奇跡の人。

愛の結晶なんだから。

自信を持って生きてゆきなさい。