うちでしたいという。
義母は義父が亡くなってから、
冬の間はボイラーの凍結防止のための
水抜きが面倒なため、
お湯の出ない生活をしている。
お風呂は隣の
長男(私から見て義兄)のところで
お世話になっている。
ごちゃごちゃした
洗面所をサーッと片付けた。
こんなことでもないと、
私の片付けスイッチは入らない。
鏡の中に写った棚は
スッキリしていないが
そこは無視してくれるとうれしい。
義母が来て、
洗面所へ案内し、
軽い気持ちで、
「後ろはやってあげようか?」
と言った。
私は自分で何度かカラーリングしたこと
あったので、本当に軽い気持ちだった。
義母がおでこの生え際から
染め始めたのを見て、
あれ?と思った。
私にできるだろうか?

今さらながら、
白髪って、根本が白いのね。
私はザーッと髪全体に
白髪染めの液をつければいいと
思っていたから。
そして急に
私は美容師や看護師など
人に触れる必要のある職業は
絶対できないと思っていることを
思い出した。
何故かというと、
前世は貴族だったから

というのは冗談だけれど
相手の希望に添えなかったら
とても怖いから。
失敗なんかしたら、
もう、本当に恐怖だから。
ここまで来て、
できないとは言えない。
やりましたよ。
髪の毛をかき分け、
根本にクリームを塗りました。
私がカラーリングするときは
液体のボトルがクシ状で液が
出てきたり、泡状だったりなので
そんなに難しく感じなかった。
義母が持ってきた白髪染めは
クリームタイプ。
初めてだった。
なんとかやりおえた。
ちゃんと染まっていたので
良かった

私の白髪はまだ数本くらい。
そのうち白髪染めするように
なるだろうけど、
その頃の私はどうしているのだろう。
シャンプーの時に
コンディショナーをつける要領で
染まるものが楽そうだ。
自分にお金をかけて
美容室で染めてもらうのも
いいなと思う。