東電漏水問題でわかった天木直人の限界 | 気になる映画とドラマノート

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天木直人は、東電の科学技術的な失敗。「漏水」「年金問題から始まって貧困対策、高齢者対策、公務員改革、地方分権、政治とカネの問題、沖縄の基地問題、対中、対米外交など「、およそこの国が直面するあらゆる重要問題が堂々巡りの議論のままいたずらに日数を費やしていく。

官僚という実務的な場から引き離されて、天木直人は、無惨にオカルト嗜好に陥ってしまったといわざるを得ない。

「漏水」のような建築設計上の過誤を見て、、年金問題や基地問題のうまくいかなさを想起するというなら、医療事故でも、弁当屋の食中毒事故でも、政治とカネの問題、沖縄の基地問題の困難を想起してもよかろうではないか。

天木はどうかしているのではないか。

天木は言う。

「なぜこんな事が起きるのか」と。もちろん、「こんな事」とは、
「漏水」なのである。

唖然とすることを天木は言う。
なぜこんな事が起きるのか。いつまでたっても何一つ解決しないのか。それはもはや今の政治システムから来るこの国の支配体制、権力構造では、これらの問題の根本解決は出来ないからだ。

「漏水」が支配体制となんの関係がある。これだは、まるで良心的な人の住む場所は、地震も、伝染病も起きないような、オカルトではないか。まじめな医者なら、失敗しないか。

百歩ゆずって、この「漏水」というのは、仮に「脱原発」を決定していたとしても、まったく、それ自体の失敗原因で起きたのである。おわかりか。天木は。福島原発の後処理の過程は、「脱原発」であろうと、なかろうと、今現にやっている通りの努力の範囲であり、「脱原発」を決定していれば、「漏水」を起こさないというものではないのだ。

 こういう論理の混乱を起こすだけに、天木は以下のような愚論を言う。

政治家、官僚の数と権限と待遇を削減・縮小し、そのような政治家や官僚をもてはやすメディアをなくす一方で、国民の政治への影響、参加を拡大し、国民に真 実を知らせる本来のメディアを実現することだ。国民と政治の間に存在する仲介者を排除し、直接民主主義に少しでも近づくことである(了)

政治家や官僚をもてはやすメディア」とは、いったいどこの国の話なのだ。

まったく、ウソを着くな、と言いたい。


事実は、日本のニュースメディアは、自民党から民主党まで、何党が政権をとろうと、誰が首相になろうと、こてんぱんに批判してきた。その結果が短命政権ではないか。ある意味天木の言うとおり、無能な解決能力の政治家であり、それを次々にメディアが袋叩きにしてきたからこその短命政権だった。


 国民の政治への影響、参加を拡大し、とはいったいなんのことなのか。たしかに、小沢は検察審査会制度により告発された。ならば、天木の言い分は実現しつつあるといえる。

 直近の衆院選挙では、国民は、「脱原発」政党の選択肢を明確に提示された。それでも、なお、国民は、「脱原発をはっきり言わない」自民党を勝たせた。

 天木の言う「
国民の政治への影響、参加を拡大し」とは、「直接民主主義に少しでも近づく」とは、なんの事なんだ。
  「政治の間に存在する仲介者を排除」するとよい、と天木は言うが、そんな事をしたら、「みのもんた」も、TBS「報道特集」も、NHKスペシャルの放送し続ける「原発あぶない報道」はだめだとでもいうんですかい。

 それとも、天木は原発を容認して、みんなで東電を応援しないから、こういうことになったといいたいのであろうか。まさかね。

 どちらにしても、天木の言い分は、注意深く読めば、粗忽の空理空論でしかない。

 「漏水」は構造物の設計の問題であり、年金は年金行政の問題でまったく別物なのである。
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