関東大震災と在日 ハルモニの唄を読む 第6回  | 気になる映画とドラマノート

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ハルモニの唄を読む 第6回は、川田文子さんの「世界」掲載回から言うと、第2回です。

まず、川田文子さんは、解説として、1923年の関東大震災で、約6000人の朝鮮人が虐殺された、と言っています。



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当時の読売新聞がこれです。

1923年、統計では、朝鮮人の人口は東京に9000人でした。

川田文子さんの言う虐殺6000人が、本当なら、しらみつぶしにさがしてでも、震災で自分自身が生き延びるために、家族とともに、大変なときに、殺して回ったということになってしまいます。

1923年とは、大正12年ですよ。まだ軍国主義が盛んだなどという時代ではありません。夏目漱石、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」等々が読まれた時代ですよ。

日本人の善意の青年学生は、以下の資料に驚くようです。

所謂自警団、青年団等は「朝鮮人」と叫ぶ高声に一呼百応して狼の群の如くに東西南北より集まり来たり、一人の吾が同胞に対し数十 人の倭奴<日本人>が取り捲きつつ剣にて刺し銃にて射、棒にて打ち、足にて蹴り転がし、死せしものの首を縛り曳きずりつつ猶も刺し蹴りつつし屍体にまでも 陵辱をくわえたり、婦人等を見れば両便(ママ)より左右の足を引き張り生殖器を剣にて刺し一身を
四分五裂にしつつ、女子は如斯にして殺すこと妙味ありと笑 ひつゝ談話せ
り……身体を電信柱に縛り付け先ず眼球を抉り鼻を切り落とし、其の哀光景を充分眺めた上、腹を刺して殺したるものあり……。
(姜徳相・他編『現代史資料・6』みすず書房、一九六三年)

   考えられないような殺害方法であるが、朝鮮人すなわち被害者側の怨念のこもった誇張した表現ではない。実は私は最初これだけ読んだ時には、朝鮮人の表現 にはしばしば誇張表現がみられるので、その特有の誇張表現ではと思ったのである。そのように思わせるほどの残虐な殺し方である。しかし誇張表現ではなかっ た。

赤文字は、ネット上の日本人の感想ですが、

実は、このような殺害方法は、日本人はそもそも、知らないのです。

四分五というのは、李氏朝鮮で、大罪の政治犯の手足に縄を結んで、牛に引かせる、朝鮮独特の方法で、元々、一般の日本人はこういうやり方がある事自体知りません。また、日本の善意で正義感ある青年、娘さんは、李氏朝鮮にそういう処刑の仕方があるとは、まったく知らずに、「リアリティがある、うそでは書けない」とおもったのでしょう。

これは、朝鮮半島やモンゴル、満州などの、(庶民ではなく)山賊強盗の殺し方で、満州日本人居留民が満州から引き上げる時、これに似た仕方で、殺されています。

 また、対馬では、蒙古襲来の時に対馬の女性が手首に穴をあけられ、縄を通して、連れて行かれたと記録があります。

 朝鮮半島北方のロシアの境目では、捕虜の皮をはぐ、とこれは村上春樹さんが、小説の素材にしています。

 韓国人は知っているので、韓国の歴史ドラマ「武神」に皮膚をはがれる場面があります。

 日本の善良な青年は無知すぎて、日本が悪いと思いすぎです。

 いずれも、日本人の発想にないのです。

もうひとつ、注意したいのは、青文字の「倭奴」という言葉ですが、これは「倭」「奴」という文字自体にけだもののような、未開のもの背の小さい者」という意味があって、憎しみをこめた侮蔑語で、清朝中国人と当時の朝鮮人の共通語です。韓国では、俳優は背の高い人が好まれるのも、この侮蔑語の意味とも関係あるでしょう。また、韓国では、通年として、身長の高くがっちりした体形の人は、たぶん、由緒ある家の息子だろう、という通念があります。
 
 逆に、日本人、小さく、家柄の悪いものども、という発想の侮蔑感覚なのです。

 ところが、支那という文字それ自体に侮辱の意味はなく、単なるチャイナ、シーナ、と同じ語源の当て字です。江戸時代の中国文化を尊敬していた新井白石が広めたのが「支那」という呼称です。単に漢、唐、明、清など歴史的に代わったので、総称として秦しんの音を語源として、いっただけなのです。

当初、孫文なども、こだわりなく、受け入れていました。

それが近代国家の意識が強くなり、日中戦争などを経て、中国人のなかに、「支那」は侮辱語ではないか、と曲解する人が多くなり、本来の経過を知らないマスコミも、差別語はやめよう、と言い出し、中国の人たちは、やっぱり、差別語なんだね、と思いこんだのです。

つまり、虐殺の様子の説明文に倭奴<日本人>がと表記する事が、悪意を持って記述していて、冷静に事態の非道さを後世に残そうという誠意のない文章です。

つまり、南京大虐殺30万人。「処女をいきなり将兵の性奴隷に」(朝日新聞本多勝一の言葉)。大震災で6000人虐殺と。まるで大砲か火炎放射器で、頭に鉢巻して、八つ墓村の形相でやらなければ到底できないようなことを書きたがるのが、日本の左翼の特徴です。たぶん、おぼっちゃんやがり勉の娘さんが新聞記者になると、「日本人もパニックになると、そういうことをするのか」、とコロッとだまさるんでしょうね。