ドキドキマイラブ 10話 | 気になる映画とドラマノート

気になる映画とドラマノート

厳選名作映画とドラマを中心に、映画、テレビ番組について、思いついたこと、美麗な場面、ちょっと気になる場面に注目していきたいと思います。

ドキドキマイラブ 

 この作品、作者はなかなかたいした意識を明確に持って作っていると思う。

 まず、「意地の悪い行動をする人間」と「それを受ける側」という構図がこの作品にはあるが、このドラマはほかの作品ととてもちがって、「意地の悪い仕打ちを軽く受け流す」人々、という演出が徹底しているのだ。

 もうひとつ、興味深い構図がある。

 「金持ちの生活」と「庶民の生活」が交互に描かれるが、このドラマの「庶民の側」の生活は、気楽で暖かい雰囲気に包まれている。

 それが、徹底して意図的に貫かれている証拠に、夫が失業したことを知って、家族の将来を心配して嘆く、妻は下宿の中国人が「韓流ドラマでは頭が痛い女性は頭に布を巻くといって、布を持ってくると、素直にまく。

 そして、夫が失業したが、もう、すぐに職がきまって、「金持ちの家の会長の運転手に雇われたのだというと、一家は安心する」

 ここは、ほかのドラマなら、自尊心がどうの意地がどうのと騒ぎだすがそんなことはない。


 周到に作者は、この夫はひまさえあれば、「博士になるわけでもないのに、本を読み」思慮深く、自尊心などより、家族の食い扶持を稼ぐことが大事だし、家族はそういう父を信頼しているというように描かれている。

 このドラマを「おきまりのドラマ」と評している人がいたが、作者の周到な意図の本質が見えていないと思う。


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