この作品、作者はなかなかたいした意識を明確に持って作っていると思う。
まず、「意地の悪い行動をする人間」と「それを受ける側」という構図がこの作品にはあるが、このドラマはほかの作品ととてもちがって、「意地の悪い仕打ちを軽く受け流す」人々、という演出が徹底しているのだ。
もうひとつ、興味深い構図がある。
「金持ちの生活」と「庶民の生活」が交互に描かれるが、このドラマの「庶民の側」の生活は、気楽で暖かい雰囲気に包まれている。
それが、徹底して意図的に貫かれている証拠に、夫が失業したことを知って、家族の将来を心配して嘆く、妻は下宿の中国人が「韓流ドラマでは頭が痛い女性は頭に布を巻くといって、布を持ってくると、素直にまく。
そして、夫が失業したが、もう、すぐに職がきまって、「金持ちの家の会長の運転手に雇われたのだというと、一家は安心する」
ここは、ほかのドラマなら、自尊心がどうの意地がどうのと騒ぎだすがそんなことはない。
周到に作者は、この夫はひまさえあれば、「博士になるわけでもないのに、本を読み」思慮深く、自尊心などより、家族の食い扶持を稼ぐことが大事だし、家族はそういう父を信頼しているというように描かれている。
このドラマを「おきまりのドラマ」と評している人がいたが、作者の周到な意図の本質が見えていないと思う。
![気になる映画とドラマノート](https://stat.ameba.jp/user_images/20130106/16/kudo90/7f/e6/j/o0640036012365432525.jpg?caw=800)
![気になる映画とドラマノート](https://stat.ameba.jp/user_images/20130106/16/kudo90/cb/1d/j/o0640036012365433040.jpg?caw=800)
![気になる映画とドラマノート](https://stat.ameba.jp/user_images/20130106/16/kudo90/40/6b/j/o0640036012365433555.jpg?caw=800)
![気になる映画とドラマノート](https://stat.ameba.jp/user_images/20130106/16/kudo90/61/c7/j/o0640036012365434019.jpg?caw=800)
![気になる映画とドラマノート](https://stat.ameba.jp/user_images/20130106/16/kudo90/7c/55/j/o0640036012365435495.jpg?caw=800)