名家の娘ソヒ 22話 新たな出発 | 気になる映画とドラマノート

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 名家の娘ソヒ(原題「土地」)は、両班による身分差別と弱い立場の女性に対する虐待を描いているのは優れている。しかし、よく考えてみると、このドラマは、2004年のノ・ムヒョン政権の労働組合系の左翼政権の思想に同伴して作られているので、過去の両班差別社会を憎悪するのは、当たり前といえば当たり前ともいえる。なぜなら、韓国の左翼は、過去の非近代的抑圧身分制を憎むと同時に、日本に対する被害者意識に凝り固まって冷静に歴史を見ようとしないんだということがこのドラマを見ているとよくわかる。

 まず、このドラマでは、清国と大日本帝国と朝鮮の富豪が満州地域で土地の買占め競争をやっていることになるが、そんな事実はまったくない。だいいち、日清戦争の前の出来事なのか後の出来事なのかもわからないし、清国に対する英国の関与、アヘン戦争などがまったく言及されないし、ロシアの思惑も一切取りあげらることはなく、ただただ日本一国がアジアで暗躍しているかのように描かれている。

 「満州の土地を買って、本国の日本人を移住させて、中国を日本のものにしましょう」と親日派の朝鮮人に言わせている。

 そうではない。ロシアが朝鮮半島に下りてきつつあり、英国は清国に侵略しはじめ、フランスはインドシナなどを支配していたので、日本は白人支配に対抗するつもりだった。それが身のほど知らずだった、というならまだ韓国の言い分もそれなりにわかるが、朝鮮と中国を支配しようとは考えていたわけではない。

 そして度しがたいことに、そうした政治社会背景のでたらめさはさておいても、登場する日本人のセリフがほとんど阿呆としか言いようのないセリフなのである。「日本の帯はおなかにぐるぐる巻きにまくので、おなかが苦しいですわ」なんて、絶対言うわけがない。

 もっとひどいのは、主人公が主人公である以上、それなりに賢くて当然なのに、主人公ソヒは、なんと自分の父親を殺害した人物の息子を「許さない」というのである。ばかげているではないか、息子が悪事を犯したのではなく、父親がやったことなのに、主人公ソヒは、罪のない息子を憎む。これでは、現代の韓国が過去の親日派を探して、その子孫までも社会的に貶めるやりくちとまったく同じなのである。まったくキチガイざたの愚かな人物群だ。

 2004年という近い過去に「名家の娘ソヒ」のようなドラマが韓国で放送され、そして「済衆院」のような歴史捏造の恥知らずのドラマが、日本人のメディアによって平気で繰り返しBSやCSの番組表に掲げられるのを見るたびに、私は気分が悪くなる。


 済衆院では、日本の総理大臣の手紙が紹介され、そこで日本の総理大臣は、「朝鮮民族の劣等性を医学的に研究、証明しなさい」と言ったことになっている。バカとしか言いようがない。

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