2004年韓国映画キム・ジョンウン、キム・サンギョン「私の男のロマンス」 | 気になる映画とドラマノート

気になる映画とドラマノート

厳選名作映画とドラマを中心に、映画、テレビ番組について、思いついたこと、美麗な場面、ちょっと気になる場面に注目していきたいと思います。

 最近では、コメディドラマ「国家が呼ぶ」、本格歴史劇「大王世宗」の主演キム・サンギョンとキム・ジョンウンの恋愛映画。

「キム・サンギョンがぴったりはまり役で、相変わらず、(といっても、2004年作品だから、むしろこれが原点に近いということか)人格者だ。キム・サンギョンファンには、おすすめです。

 しかし、この映画、韓国では不評に終わったらしい。その理由の一端をさぐるに、なにしろ、脚本と編集が飛ばしすぎて、意味がわかりづらい。小説を飛ばし読みして意味がわからないのは、読者が悪いのだが、この映画の場合、どっちつかずのどうともとれる場面が連続するので、観ている側は、これはなんの話なのかわからなくなってくるような感じになる。

 というのも、二回みれば、意味がわかる映画なのだから。それはたとえば、早口でごもごも、というしゃべりをする人に二度聞きしてようやく意味がわかるようなものだ。

 「ヒョンジュは森のお姫様だった。(ここで女の子が登場。「白雪姫様、森の小人たちがお城を立てています」と、人形遊びをしている。

 「やがてお姫様の前に世界一素敵なお城が現れたんだ」「でもお褒めさまは城を去るしかなかった」

 こういうナレーションで、裕福だった家庭に育った少女が、父親が事業に失敗して、倒産。家庭崩壊して、父子家庭で育ったらしい、ということまで観る側が想像しないと、この冒頭のシーンはまったく意味をなさないのだが、そこまで想像するというのは、無理だろう。ところが、映画を半ばまで観てからよーく、考えると、この冒頭シーンの意味がわかる。

 が、二度観ないと意味がわからないシーンというのは、とりもなおさず、わかりにくい、シーンでもある。この映画は、そういうわかりずらいシーンが連続しているのが欠陥だ。

 次に主人公のともだちたちが、紹介されるシーンになる。
 (美しき日々のナレが、)女優と同じ名前なのでいじめられて、強くなろうと、テコンドーを習うが、テコンドーは強くもなく、口が達者になった女、と紹介される。

 もう一人は、男の二股かけられて仲間になぐさめられている、男運の悪い女

 男友達は司法試験に落ちていまは本屋のアルバイトかなんかをしている。

 もう一人の男の友達は、映画監督志望だが、現実は小さなレンタルビデオ店の店員。
 私はこのともだち達の紹介の時、どこにでもいる普通の人たちだと思ったのだが、なんと映画の途中で、主人公の女ヒョンジュ(キム・ジョンウン)が、「あんた達はクズよ」と叫ぶ場面がある。それでようやく、ああそういうつもりで、なにやら、しけたかおぶれを集めたのか、とようやくわかったが、中途半端な顔ぶれで、「あんたたちはクズよ」というセリフが、間が抜けて感じる。

 「私の男のロマンス」の英語題は、「HOW TO KEEP My Love」だが、英語の題名は実に内容をよく表していて絶妙だ。日本の映画にひとつひとつ英語の題名は付されているはずもないのだが、なぜ韓国ドラマに限って、英語題もあるのか、ちょっと不思議だ。

 次にこの映画の良いところを書いておこう。

 わかりずらい(題名と意味があまり関係ないので)ストーリーながら、よく観てみると、これは今の日本の女性の一部で言われている「彼氏依存」(そういうのがあるらしい)の克服がテーマになっているようなのだ。だから、恋愛ドラマというよりも、全編まったくの「一人すもう」の感があるのだ。実際これが理解できないと、「ひとり相撲」の痴話けんかの映画がおもしろいはずがない。ある意味、彼氏べったりで「これでいいのかしら」と悩むような人にはセラピー効果があるかもしれない。

 ヒョンジュは彼のプロポーズを待っているのだが、彼の前にCMのオファーを受けた女優と彼の仕事の関わりで、女湯が彼の前に現れる。彼にとって美しい女優は別の世界の人でなんとも思っていないのだが、ヒョンジュ(キム・ジョンウン)はかってにやきもきする。

$気になる映画と韓国ドラマと日本の大河ドラマノート
女優ダヨン役オ・スンヒョンさん(ドラマでは「白雪姫」がある。(と言っても、じぶんは未見)



この女優のダヨンが、かってにドタバタとさわぐヒョンジュと一線を画すように抑えた態度を持しつつも、自分の気持ちに正直なところもあって、というキャラをオ・スンヒョンはうまく演じている。
しかし、下の場面は、この映画すてがたいので、観なかった人は損かも。まので、下の場面を予告代わりに観るか観ないかを決めるのも、ありです。


★★★☆☆

にほんブログ村 テレビブログ 韓国ドラマへ
にほんブログ村
人気ブログランキングへ