日本人の知らない朝鮮史 倭冦 | 気になる映画とドラマノート

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日本人の知らない朝鮮史と題名を書いたが、実を云うと、ふさわしい題名ではない。
「王と私」55話で、燕山王が、世祖王の記録を侮辱的で、嘘だと決めつけて、直させる場面があった。
歴史改竄だ。

いまの韓国の中学歴史教科書には、倭冦は、どう説明されているかと云うと、
「対馬島を根拠地とする日本の海賊」と書いてある。

どういうわけか、私自身、薄ぼんやりと、日本の海賊だと思っていた。

ところが、世宗実録という、世宗の時代に何があったかを記録する公式文書にはこう書いているという。

倭冦のうち、日本人は多くて、二割、ほとんどは、日本人を偽装した、くいつめた朝鮮人だと、当時の朝鮮の歴史家が書いている。

しかも、倭冦の発生原因は、元冦だという。これも、日本人ではなく、李朝の歴史家が書いている。李朝後期の安鼎福の「東史綱目」だ。(もちろん、これを私自身読んだわけではない。孫引きだ)

まず、元冦は、高麗の忠列王が元にしきりに働きかけて、高麗、元の連合軍として、壱岐、対馬に侵攻した。これは、「高麗史」に書いてある。

ところが、韓国の教科書は、元に強要されたと書いてある。
高麗軍は、壱岐対馬の男を大虐殺して、女には、手に穴を開けてひもを通して、高麗に連れて帰った。

私の生まれ故郷の青森県の一部では今でも、幼児を黙らせるのに、「あもこ来るよ」というが、どうやらこの「あもこ」が蒙古のことらしい。また一般的には、「もっこ来るぞ」と言われるそうだ。

で、この時、甚大な被害を受けた壱岐、対馬の住民が深い恨みを抱き、さらに当時は朝鮮との交易により生活していたのに、絶たれて、海賊化していった。そして、時とともに、日本人よりも朝鮮の流民の割合が多くなっていったのだという。

韓国の教科書には、新王朝は国号を朝鮮と定めた。と明記している。

そして、朝鮮という国号には、民族史に対する主体的自覚が含まれていた、と明記している。

ところが、あの燕山王も文句をつけた、「朝鮮王朝実録」には、こう書いてある。

李成桂は、「朝鮮」と「和寧」の二つの候補を明国に示して、宗主国明国に決定してもらった、と。

ちなみに、和寧とは、李成桂の出身地だ。

この時点で、明国に決めてもらうことは、誇りだった、という価値感があったことは、教科書は書いていない。