急いで前のめりの人生観は…
いろいろと忙しい世の中です。時間をかけずに手早く決着付けるということがよいことのように信じ込んでいる人が多いのです。タイパとか言って。
『モモ』という物語に出て来る「時間泥棒」のような現象が一つも反省されずに益々進んでいて「こころ」を失っていくのですね。
「急げ、急げ」と子どもの頃から煽られているんで「ゆっくり味わう」ことを忘れてしまいます。子どもの教育も能率ばかり求めては危ういのです。
あんしんと平和をテーマに「教育」を見直すと、「先取り教育」の弊害は心の面の成長には大きな弊害になっています。例えばある年齢になると「やる気を失う」人さえ出てきます。
幼児期からの早く早くと知識の競争、受験の低年齢化、そういうものが商業主義に煽られて前のめりにさせられているのです。何の根拠があるのかと疑問になるのです。
そこで僕は一生という人生から見直して「2年遅れで大丈夫」と言っていた時期もありますが、最近は「足踏みして地固め」しようと言っています。
前に前にと焦らずに「一つことを何度も何度も味わってみよう」ということです。やってみると意外なことに、その方が結果が得られることもあるのです。
ところが最近は人生の「足踏み」の意味さえ分からずに、劣等意識に飲み込まれたりしちゃってます。「足踏み」は前へ前へと思わずに今やっていることを大切に味わいながら繰り返してみるのです。
「焦っちゃ損」なのです。