【Aではない君と】
薬丸 岳(著)
■内容紹介
殺人者は極刑に処すべきだ。親は子の罪の責任を負うべきだ。周囲は変調に気づくべきだ。自分の子供が人を殺してしまってもそう言えるのだろうか。読み進めるのが怖い。だけど読まずにはいられない。この小説が現実になる前に読んでほしい。デビューから10年間、少年事件を描き続けてきた薬丸岳があなたの代わりに悩み、苦しみ、書いた。この小説が、答えだ。
内容(「BOOK」データベースより)
勤務中の吉永のもとに警察がやってきた。元妻が引き取った息子の翼が死体遺棄容疑で逮捕されたという。しかし翼は弁護士に何も話さない。吉永は少年法十条に保護者自らが弁護士に代わって話を聞ける『付添人制度』があることを知る。生活が混乱を極めるなか真相を探る吉永に、刻一刻と少年審判の日が迫る。
久々に喉の奥が熱く苦しくなる作品でした。
離婚した元妻の元で暮らしていた息子が殺人の疑いがあると警察がやってくる
離婚したとはいえ子供に愛情がある夫婦だったのが救い
いざとなると男性は強い
子供の件でなくても非日常の変化に弱い私は動揺してまともな判断はできないだろうな
少年は警察に何も話さない
少年だから知らない大人に自らの事を話すのは躊躇する
逆に大人だからこそ知ってる人より知らない人に話す方が安心できる場合もある
それは歳・経験を重ねるという事なんだろうな
少年の
「心とからだ、どちらを殺した方が悪いの?」
そんな質問に答えられる大人はいるのか?
親だからこその回答に納得した。
被害者・加害者・被害者親・加害者親
リアルな描写で終盤にかけてかなり早いペースで読み込んでしまった。
誰にも寄り過ぎなかった事で冷静に読み終える事ができました。