これまで約14年人事業務に携わってきて、

人事担当者や経営の経験もして、

今回実際に転職する側の体験もしてみて、

面接において重要だと思ったポイントをまとめてみました。

 

 

重要なポイント

再現性継続性

 

これに尽きます。

 

再現性は、以前の職場で経験してきたことを入社後も再現できるか?

継続性は、入社してすぐ辞めたりしないか?

 

ということ。

 

もし自分が面接官だったらと仮定して、客観的に自分を見てみることが重要になります。

 

 

再現性

 

自分がこれまで頑張ってきたことは、自分が一番良くわかっている。

 

でも、初めて会う人は何をどのように頑張ってきたかは分からない。

 

だから分かりやすく伝えることが必要になってきます。

 

その時に大切なのは、感情ではなく事実。

 

事実を伝えるためには、具体的事例や数値など。

 

例えば、

〇%売上が伸びた! → なぜ売上を伸ばすことが出来た? → 売れ行きを調査し、売れ筋の商品の仕入れを増やした → 店全体の売上が伸びた → データに基づき対策を講じることができる → 今後もデータを活用した施策を打つことが出来る

など。

 

数値で表すことが出来ない場合は、

○○の課題があった → 課題の要因は○○だと仮定した → 仮定に対して○○の改善策を考えた → それを実行したところ●●の結果になった → その結果は課題に対して△△の改善につながった → 課題の本質を考え動くことが出来る → 今後も本質を捉えた動きをとることができる

など、再現性を表すことができます。

 

再現性は、主に1次面接など、人事や担当者レベルで判断されることが多いです。

 

 

継続性

 

採用には損益分岐点があります。

 

損益分岐点とは、採用した人が売上に貢献するまでにかかる期間です。

 

即戦力といえど、会社のビジネスモデルを理解したり、業務を引き継いだり、業務に慣れるなどで必要な期間があります。

 

ある種、教育コストともいえるその期間に辞められたり、損益分岐点をこえて間もないうちに退社されてしまった場合は、生産性がマイナスになってしまう。

 

それを経営者は避けたいと考えます。

 

ちなみに、新卒で就業経験がない場合や、中途入社で即戦力であっても人材紹介会社経由の入社で、企業が人材紹介会社へ紹介料を支払っている場合は、損益分岐点までの期間は長くなります。


逆に、ハローワーク経由の入社の場合、採用する側の企業は採用媒体掲載料もかかりませんし、紹介料も必要ありません。

お金を払う必要がないため、損益分岐点まで短くなります。

そして、雇用に伴う助成金を受けられたりします。

ハローワークのみで求人票を出している企業は、お金がない可能性、人事のノウハウがない(労働環境が整っていない)可能性、人にお金をかけたくない(人を大切にしない)可能性があると個人的には考えています。

(あくまで個人的見解です)

 

 

継続性を見るポイントとしては、

・苦しいことがあってもすぐに投げ出したり辞めたりしないか?

 ∟退社に伴う引継ぎもコストがかかる

 ∟他メンバーの士気が下がる

・本人のやりたいことと会社で出来ることが合っているか?

 ∟やりたいことと違った場合、早期退社のリスクが高まる

・既存メンバーとの相性は良いか?

 ∟社内トラブル発生のリスクがある

 ∟コミュニケーションがうまく取れない場合、抱え込んだりコミュニケーションエラーが発生するリスクがある

などです。

 

そのため、

転職活動の軸 → 会社のビジネスモデルや理念で自身の軸とマッチングした点 → だから入社したら○○で貢献できると思う

のように伝えると良いです。

 

他にも、自分でお金を出して自分を採用すると仮定した場合、

他責にするような発言だったり、ネガティブ要因を感じたらおそらく採用を迷うと思います。

 

それら継続性を軸とした総合的な判断を、最終選考などの役員・経営者側で行うことが多いです。

 

 

面接の想定質問例

これら全て質問を受けることはないかもしれませんが、

ある程度シミュレーションしておくことが重要です。

 

 

 自己紹介

 

 職務経歴(再現性を意識)

  • 今までどんな仕事を経験してきましたか?
  • その中でどんな強みを身につけましたか?
  • 弊社でどのように活かせると思いますか?
  • 仕事における成功体験を教えてください。
  • 成果が出たことはなんですか?
  • やりがいを感じたことはなんですか?
  • 成功要因を自己分析してください。
  • その経験から何を身につけましたか?
  • 仕事における失敗体験を教えてください。
  • 挫折したことはなんですか?
  • ミスした経験はありますか?
  • 困難だったことはなんでしたか?
  • どのように乗り越えましたか?
  • その経験から何を身につけましたか?

 

 自己PR(再現性を意識)

  • あなたの強みは、何ですか?
  • あなたの弱みは、何ですか?
  • その強みを、弊社でどのように活かせると思いますか?

 

 志望理由(継続性を意識)

  • なぜこの業界を志望しましたか?
  • なぜ弊社の選考に至ったのですか?
 

 転職理由(なるべくポジティブに)

  • なぜ、今の会社を退職しようと思ったんですか?
  • なぜ転職しようと思ったんですか?
  • 転職先を選ぶ上で、何を重視しますか?

  • 弊社の課題は何だと思いますか?

  • この先、この業界はどうなっていくと予想しますか?

  • 5年後どんな人生にしていたいですか?(将来的にどんな人生にしていたいですか?)

  • 弊社ではどんな仕事をしていたいですか?

  • 弊社が第一志望ですか?

  • 他にも選考を受けていますか?

  • (該当する場合のみ)転職回数が多いのはなぜですか?

  • (該当する場合のみ)経歴にブランクがあるのはなぜですか?

 

 理解度(1次面接を受けての理解度)

  • 業務内容で不明点はありますか?
  • 業務内容で未経験の部分はありますか?

 

 逆質問(興味・関心、理解度や調査能力などを総合的に確認)

  • 何かご質問はありますか?

 

 条件面

  • 希望の年収はいくらですか?

  • 現状の給料より下がっても問題ないですか?

  • 内定となった場合、いつから勤務開始できますか?
 

転職活動って

 

想定質問例をあげてみましたが、大切なことは面接準備をすることで自分の気持ちと向き合うことだと個人的には思います。
もちろん、転職活動における不安や葛藤や焦りなど、綺麗ごとでは済まされないことが多くあることも実情です。
未来を予想すればするほど分からなくなってしまったり、自分がどうしたらよいか分からなくなることもあるとは思います。
 
しかし、不安と準備はしっかりと分けて考え、後は天命(ご縁)に任せる。
精魂込めて準備して臨んだ会社の面接で仮に不採用になったら、普通に考えればショックです。
それは、それだけしっかりと準備したことの証だから。
 
あくまで面接は、マッチングを確認する場です。
面接官が感じる違和感があるのと同様に、面接を受けに行った時に、受付で感じる違和感、執務室から出てくる従業員を見て感じる違和感、面接担当者と話して感じる違和感がある場合もあります。
 
中には、自社の業務内容にはハイスペックすぎて不採用とするケースさえあります。
 
もちろん、求職者側の準備不足の場合も否めません。
 
重要なことは、内定がゴールではなく、スタートであるということ。
 
だからこそ、自身に向き合い、自分はどうしたいのかを考え、自分を客観視して、自分という価値をどのように伝えれば良いかを準備することが大切だと思います。
 
人間性全てを否定されている訳ではなく、あくまでマッチングしなかっただけのこと。
マッチングしなかった要因は、準備不足の場合もあれば、自分の価値を適正に自分で分かっていなかったり、表現の仕方が足りていなかったり、企業が求める人材と自分のフィールドが違っているだけだったり、それだけのこと。
失敗に感謝することは難しいことだけど、失敗から学び、次につなげられる人は強い。
 
でも、考えても考えても分からない時もある。
そんな時は、周りに相談したり、エージェントに相談することも悪くない(回し者ではないけれど笑)。
自分のことは自分が一番分からないものだったりします。
 
忘れてはいけないのは、仕事は人生を充実させるための手段だということ。
生きることは大変なことの方が多いし、時に仕事を通じてだったり、子育てや介護、その他色んな状況環境を通じて学ぶことだってあるのは事実。
絶望を感じる瞬間だって生きていれば何度あるか分からないけど、
そんな時は自分って今不安を感じているんだな、とか、焦っているんだな、とか、自分ってこんな時にこんな風に感じるんだな、とか自分を発見してみて、
じゃあ今何が出来るかな?と考えてみて、
出来ることを一つずつやっていくことが良いんだと思います。
 
目の前に大きく2つの道が現れたときは、楽ではなく辛そうな道を選べと良く言うかもしれないけど、
自分がワクワクする方の道を選んでも良いんじゃないかと。
 
ワクワク感!
 
意外と良いんじゃないかと思います。笑