以下、フォアハンドに関する質問コメントです。
1. ラケットを持つ右手の固定が難しい
(中略)
自分は今もまだしっかりフォアハンドで打てない事で悩んでおりますが、スイングする為にラケットを力を入れずに右手で持っていますとラケットの支えが弱い為か、遅い球や回転量の多い球や、打点を間違えくい込まれたりした際にラケットの芯を外し面が崩れて球がアウトする時が多々あり、いつの間にか強く握り締めてボレーのように返球
したり、両手打ちにしたりしてしまいます。右手とラケットを鞭の様に「テコ原理+伸張反射」で自然に球を打つ難しさに苦しんでおります。左手からラケットを右手に渡した後、左腕を伸ばし、左手と左肘を固める様にすると右手のフラフラ感が消える時がありますが、悪い時は、いつの間にか左腕の緊張が取れ、右手のフラフラ状態(前腕もフリー?かも)で返球しています。これを解消する為には右手と左手の間に大きな球を持つイメージを作ると良いのでしょうか?ブログの前の方も読んでおりますが、中々安定して打つ事が出来ません。
湘南のテニス愛好家2018-04-23 16:46:33
ーーーーーーーー
[左手からラケットを右手に渡した後、左腕を伸ばし、左手と左肘を固める様にすると右手のフラフラ感が消える時がありますが、悪い時は、いつの間にか左腕の緊張が取れ、右手のフラフラ状態(前腕もフリー?かも)で返球しています。]
、、、、左腕の動きが正しければ上手くできるようなので、バックスイング完了までの左腕の流れを書きます。
身体はコート右にターンしながら、左手が右肩の前20〜30cmの位置になるようにラケットを運びます。
このとき左肘を伸ばしたままでラケットを後方に運ぶ人がいますが、これはダメです。
この段階で左肘が伸びていると、「ラケットがコート右側に流れる=遠回りする=急いでも遅れる」という原因になります。
これは、遅れてしまうからと急いだ分だけバックスイング完了時の前腕ロックが崩れることにもつながります。急いだときのその速さに右手先が耐えられない。
それだけでなく、左手がラケットを離した瞬間、伸びていた左肘が曲がったり(伸びているものは曲がりやすくい)、右肩の高さにあった左手がダラっと垂れたりします(上がっているものは落ちやすい)。
早い段階で左腕が伸びて高い位置にあると、バックスイング完了時に左腕を肩の高さに伸ばしにくいのです。
では、身体がコート右に向いて、左手が右肩の前に移動したとき、左腕はどうなっていればいいのか?
以下、同時に、
・左肩を内側に回旋して、左上腕(上腕=肩から肘まで)を前に上げる。左肘が左胸の前になるように。
・左肘は直角に近いぐらい曲げる。
・左前腕は内側に回旋。これは、ほんの少し内側に回旋するだけです。左手がラケットから離れるまで、左前腕が内側に回旋するようにテンションをかけ続けてください。
・ラケットヘッドが上向き、ラケットフェイスはネット〜コート右に(これはグリップの厚さによる)、ラケットヘッドの高さは目〜額まで。
・左手は指先が引っかかる感じの掴み方です。左掌はラケットにつきません。ラケットが後方に向かうにつれて、指先にかかる圧力は高くなる。
これでかなり両腕の体勢がわかると思います。かなり限定しました。
それぞれに理由があります。
左肩を内側に回旋させた理由は何か?
左肩を内側に回旋することで左腕を上げます。
バックスイング完了では左腕を左肩の高さまで上げることになります。この段階で、左腕がある程度上がっていれば、バックスイングまでに時間がかかりません。
何の回旋もなく腕を上げた場合と回旋させながら腕を上げた場合では、使う筋肉の数が違います。
肩を回旋させるほうが肩周辺の筋肉を使えます。安定感、持続力が違います。
左腕は上げているが「左肘は曲がっている=身体に近い」ので、それほど重さは感じない。
それともう一つは、左肘の角度を変えるためです。
左肘の曲げ伸ばしをしたとき、左肘から先の部位が下に向かってしまうと、左腕が垂れる原因になります。
左肩を内側に回旋させている場合、左肘を伸ばすと左手はコート後方からコート右に向かいます。下に向かう圧力はない。
左肘を曲げた理由は、「バックスイングで左肘をコート右に伸ばすため」という理由だけではありません。
左肘を曲げるだけでラケットをコート後方に運ぶことができる。
左肘を伸ばしたままで左手を右肩の前に持っていく動きと、左肘を曲げて右肩の前に持っていく動きを比べてください。
左ひじを伸ばしたままだと苦しいと思います。これが原因でバックスイングがバラバラになる人は多い。
ここまでで、左肘を曲げる理由がよくわかると思います。
では、「左前腕は内側に回旋」と「ラケットヘッドが上向き、ラケットフェイスはネット〜コート右に、ラケットヘッドの高さは目〜額まで」という理由は何か?
これは右腕の動きを限定しています。
この動きは、バックスイング完了時の右腕の体勢の直前の動きを作ります。
左前腕の回旋は、内側でも外側でもどちらでもできますが、ここでは内側の回旋を勧めます。
これは、左前腕の外側の回旋で、右肘を身体の後ろに引く人が多いからです。両方試して右腕の位置の違いを感じてください。
左前腕の内側の回旋で右腕が身体の後ろに行くのを防ぎます。
これで右肘がコート後方に動くように、右腕が身体の前側をキープできるように右肩が動くと良いです。
両手でラケットを持って身体をターンしたとき、「両肩が動く=両肘の位置が変わる」ように。「右肩が動かない人=右肘の位置が変わらない人」は、上手くできません。上手くできないように仕向けています。
この体勢から左手を離してバックスイング完了までは、両肩の動きはほとんどないというのを、確認材料にどうぞ。
赤字で「左手がラケットから離れるまで、左前腕が内側に回旋するようにテンションをかけ続けてください」と書いた理由は、左指のラケットの離し方が両前腕に正しい動きをさせるようにしています。
ここから左手を離して左腕はコート右、ラケット(右腕)はコート後方に行くのですが、ここにコツがある。
左手に指先が離れていくとき、一番最後にラケットに触れているのは左親指になります。
この親指の最後の引っ掛かりで、立っているラケットをスピン(上から見て時計回りに)させるようにしてください。親指の指紋を削るように。
この動きは、
・左手がラケットから離れた直後にラケットヘッドが落ちるのを防ぐ。
左手を離した瞬間、間違った右腕のポジションをする人が多いです。その間違ったポジションとは、右前腕ロックではなく、右肩ロックです。右前腕を内側に回旋してロックしなければならないのに、右肩を内側に回旋せさてロックしてしまう間違い。
特徴としてはバックスイング完了でラケットフェイスが下向きになったり、右腕が身体の後ろに向かったりします(右肘が伸び気味で)。
左親指をラケットに引っ掛けて回すと、この右肩のロックができません。
・右前腕を内側にロックするように勢いをつける。
できるだけラケットが立っていなければできません。
ラケットを立てたままこれをやれば、自然に右前腕はコート後方でロックされる。右前腕は「内側に回旋させられる+コート後方に追いやられる」。
・左前腕はコート右に向かわせられる。
左親指でラケットを時計回りにスピンさせようとすると、左親指が離れた後、左前腕はコート右にすっ飛びます。
・両前腕のバックスイング完了のタイミングが揃う。
両前腕は、はじかれるように同時に離れます。
そのはじかれて向かう場所は、その直前の動きにより限定されています。
バックスイングしている最中の両腕は、目視できません。「目視できないなら、感覚で見れば良い 」ということです。
参考までにどうぞ。
ーーーーーーーーーー
いろいろ書きましたが、「腕の動きを、あーだこーだ長々書いてるな」と思った人はまだまだです。
私は両腕以外の動きを考えながら、腕の動きを書きました。
股関節、骨盤の傾き、背骨、体重のかけ具合などを限定させるように。例えば、猫背はできません。ネット側に出した左足に体重をかけてもできません。
視点が違います。
私のアドバイスには裏があるのです。9割以上の確率で。