レッスンとは「質問内容を探す時間」「質問する時間」である | 窪田テニス教室

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皆さんの技術向上のキッカケぐらいになればと思います。
内容は指導者向けかもしれません。
はじめての方はテーマ欄の「注意事項」をすべて読んでください。


昨日は、高校生の合宿でレッスンをしました。

レッスンでは、「質問があれば、すぐにするように」「ミスした内容を覚えて質問できるようにしなさい」ということを事前に伝えました。

レッスンの終わりは、私からは話しはしません。「質問があったらどうぞ。ないなら終わります。」とだけ言います。

質問された場合は、すべて丁寧に答えます。

私が担当した生徒は総勢20人。打ち合いをさせると、ほとんどラリーは続かないレベル。その中で、質問できたのは2人だけ。(レッスン終了後、追いかけてきて、もう1人)

ボコボコにミスしまくっているのに、レッスンで質問できないのはもったいないです。


私は、動きの説明で、当たり前のことを言います。

「腕は身体の前側で動かすほうが(横側と比較すると)使いやすい」「力を使うなら、できるだけ下に向かって使ったほうが楽」「筋力を使いたいなら、その直前に休まなければならない」などを、具体的に身体を使って(テニスで)説明しているだけです。

これは簡単(当たり前、常識)なので全員が理解できる。(コーチ側は、動きの説明は義務です。生徒が動きの説明を理解できないのはコーチに問題がある。過去記事「説明は相手に合わせてやるもの」を参考に。)

でも、実践するとできない。これは普通ですよ。

動きの説明だけで、すぐにできるようになる人は、とんでもなく運動能力が高い人です。そんな人はいません。

「言われた通りにやっているつもりだが、できない」というのが普通です。

この場合は、「言われた通りにやっているのですが、どうしてできないのですか?私の動きに何か間違いはありますか?」とコーチに聞けば良いです。

「動きが正しいかチェックしてください」とだけコーチに言うのも良いです。


次に「言われた通りにやっているつもりで、できているつもり」の人がいます。勘違いしている人。

これも自分で簡単に確認ができます。

結果(ボールの行方)が教えてくれるからです。正しい動きが実践できると、それなりの結果が出ます。

「それなりの結果」とは、とんでもなく良いショットはないが、とんでもなく悪いミスもないということです。

「右のほうを狙って打ったのに、左にいった」「トップスピンを打とうとしたのにアンダースピンになった」「ネットまでボールが届かなかった」「バックフェンスに直撃した」というとんでもなく悪いミスはゼロになります。

もし、それらがあった場合は、そのことをコーチに伝えて、どうしてそんなミスをしたのかを聞いてください。


それから、

(結果が良くても)違和感がある場合は、質問してください。

違和感とは、筋肉の張りや痛みです。

どんなに良いボールが打てていても、身体に痛みがあるのはダメです。

「手首に痛みがある場合は、肘から肩のうごきに間違いがあることが多い」「足腰に痛みがある場合は、肩の動きに間違いがあることが多い」などのパターンがあります。

痛い部位は動きが悪いのですが、その部位が原因ではないことが多いです。これは自分ではわかりにくい。動きのカラクリが読める人しかわかりません。

「どうして痛みがあるのか?」「その痛みを軽減できる動きはあるのか?」を聞いてください。


生徒側の人は、レッスンとは、コーチが説明した動きを試しながら「質問内容を探す時間」「質問する時間」と考えれば良いです。

コーチが説明した内容に関する質問ならば、気にすることはなくどんどん質問してください。

コーチの説明とは関係ない動きの質問はしないほうがいいです。これを嫌がるコーチと生徒がいます。

例えば、コーチがフォアの説明をした後に、サーブの質問はダメということ。質問するタイミングを間違わないように。これはマナーとして。

私の場合、動きに関することなら、いつ何を質問してもOKです。どう話を繋げようか考えます。まったく違うショットでも、比較するというやり方で違いを教えます。


コーチに質問する方法をもっと詳しく知りたい人や質問する自信がない人は、コーチに質問する前に、過去記事「質問するには」シリーズを読んでください。それらを読めば質問できるようになるかもしれません。

質問するには、それなりの知識はあったほうが良いです。下手なコーチは、質問内容をはぐらかすのが上手い。

質問の返答内容で、そのコーチのレッスンを受け続けるかどうかを決めると良いです。