自分の理想を、他人に発表するだけなら簡単です。
それが間違っていても、言えばいいだけですから。
「発表=アドバイス」だと勘違いしないように。
アドバイスとは、目の前にある問題についてのものです。
その問題を無視して、自分勝手な理想を言い放っているだけの指導者は多い。
生徒の動きが、どういう動きなのかを分析し、
どうやったら、改善できるかの方法を、具体的に、客観的に伝えることをアドバイスといいます。
そのためには、まず生徒の動きを正しく見る必要がある。
ここを間違うと何をやっても上手くいかない。
これは、経験を積めばできるようになるというものではないです。
なぜなら、数十年、指導しても、動きが見えない指導者は多い。
もちろん、視力の問題ではありません。
そんな指導者に、動きの見方を教えると、「考えたことがなかった」「気づかなかった」「そう言われてみれば、そうですね」という返事が多い。
そんな指導者でも、説明されると理解はできる。
なぜなら、私が教えたのは「当たり前」のことだからです。
「それは知っていたけど、他の動きを優先しています。なぜなら、、、」といって、理由までを論理的に言えた人はいません。
どうやったら 動きを正しく見ることができるのか?
まずは、他人の真似をすることです。
上手い人の真似ではなく、下手な人の真似です。
その下手な動きを真似して、どのタイミングで、どの方向に、どれぐらいの筋力が必要かを感じてください。
感じることができたら、もう一度その動きを見てください。
真似する前と、真似した後では見え方が違ってきます。
感じた分だけ、見えてくるのです。
上手くできると、呼吸まで分かるようになる。
これが、動きを正しく見る方法の一つです。