手打ち | 窪田テニス教室

窪田テニス教室

皆さんの技術向上のキッカケぐらいになればと思います。
内容は指導者向けかもしれません。
はじめての方はテーマ欄の「注意事項」をすべて読んでください。


「それは手打ちだからダメ」「腕に頼った打ち方はダメ」「腕だけで打つとケガをする」という言葉をよく聞きます。

手打ちは、どうしてダメなんですか?

腕に頼ると、どうしてダメなんですか?

腕だけで打つと、本当に怪我しますか?

どっから、どこまでが、手打ちで、

どっから、どこまでが、何打ちなんですか?

手打ちって、いったい何んですか?


それを説明できないのに、「手打ちはダメだ」と言わないでください。

その説明を明確にしないと生徒は誤解します。

いいですか、

現実的に、腕だけを動かして打つことはできません。

腕は、胴体につながっているし、胴体は足や頭につながっています。

身体の変化は、全体で一つですから、腕だけの動きは不可能です。


腕の筋力で打つのが、ダメではありません。

腕の筋力は、絶対に使います。

腕の筋力で打つことに問題があるのではなく、腕の変化に問題があるのです。

例えば、フォアハンドストロークの構えの場合、

・右脇には、空きがある
肘に空きがあるということは、腕は高くなっている。

・右肘は曲がっている
肘が曲がっているということは、手先は高くなっている。

・ラケットは、立っている
立っているということは、ラケットフェイスは高くなっている。

ラケットは高くなっています。

これらは、ラケット(腕は)を振る準備というよりは、ラケットを落とす準備になっているということです。

この状態なら、身体の向きを変えたり、足の曲げ伸ばしを使ったりしなくても、落としただけで、ある程度のパワーを生むことができる。

もっとパワーを出したければ、ラケットが落ちはじめた下に向かって筋力を使えば良い

プレーしていれば、

・身体を回せないとき

・踏み込めないとき

・足の曲げ伸ばしを使えないとき

・体重が、後ろ足にあるままで打つとき

・後方に移動しながら、前方に打たなくてはならないとき


などがあるでしょ?

そんなときは、こうやって腕を落とすことで、ラケットを加速させて打つ。

これは、手打ちですか?

「手打ちは、ダメだ」と生徒に言うなら、

「それらの状況で、どうやって打てば良いのか」の説明ができるようにしてください。(上記以外の方法でもね)

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生徒が打ち合いしてるのを、よく観てください。

中級以下のレベルでは、身体を回して打つことは、ほとんどできません。

(上級者でも、上級者同士の打ち合いなら、相手も良いショットを打ってくるわけですから、身体を回して打つことは難しくなります。)

どうして、身体を回すことばかり教えるのですか?

指導者だけでなく、テニス雑誌も、

身体を回す=YES

手打ち=NO

と、なり過ぎです。