背中のコリと間違えやすい怖い病気の代表格、大動脈解離について、少々お話しさせて頂きたいと思います。
有名人の方で生死を彷徨うコトもある、誰でもかかり得る「大動脈解離」。
この病気は、初期症状が、背中のコリに非常によく似ています。
背中がコッて痛いような症状がでます。
背中を揉みほぐすと、ちょっと和らいだような気がします。
しかし、それは単なる思い込みでしかありません。
大動脈解離とは、心臓から出た一番太い動脈が、背骨の前(内側)を通って、腰まで一直線に伸びているこの部分を「大動脈」と呼び、その、大動脈が、血管の老化などにより、脆くなり、縦に裂けてしまう病気を「大動脈解離」と、呼びます。
心臓から出た一番太い動脈なので、圧力も高く、血流量も一番多いので、一度裂けてしまうと、あっと言う間に、体内に大量出血を起こしてしまいます。
厄介なコトに、病状の進行具合は、外から見えません。
背中が痛く感じるくらいです。
１週間痛みが続くようなら、医療機関で、ちゃんとCTなどで体内検査をしてもらって下さい。
一度裂けてしまうと、秒単位生死が決まってしまいます。
セラピストの方には、こうした病気もあることを理解した上で、お客さまの症状を良く理解し、何が起きているかを考えて、施術して下さい。
「大動脈解離」が起きると、猛烈な胸の痛み、立っていられず、横になって胸を掻き毟りたくなります。
これだけの痛みが起きたら、一刻も早く救急車を呼んで、救急で診てもらって下さい。
迷ってはいけません。
即、救急車を呼んで、対応可能な救急病院に診てもらい、おそらく即、手術になると思いますが、絶対迷わないでください。
背中のコリと間違いやすく、それでいて危険性の一番高い病気を、今回紹介させてもらいました。
お客さまの中には、こうした危険性を孕んだ方もいらっしゃるコトを忘れずに、あらゆる可能性を考慮して、接して下さい。
事実、私の経験でも「骨棘」で痛みが出ている方、「肝がん」、「腎臓がん」などで背中に痛みが、いらっしゃいます。
どうぞお気をつけください。
