親なら、いうことを全部聞いてくれるお子さんは、とても扱い易く、良い子に思えるでしょう。

しかし、親御さんの言うことを全部、逆らわず聞いてくれるお子さんは、実は、将来問題を起こす危険性が高いのです。

思春期には、いろいろな刺激を感じ、それを自分なりに、価値付けする作業をする「脳の訓練時間」です。

ここで、親御さんが、口出ししてしまうと、その子の「脳の価値付け訓練」を邪魔してしまうのです。

その様な環境で育つと、お子さんは、環境からの刺激と言う入力に対して、自分で価値付けするコトが出来なくなってしまいます。

結果、混乱を起こし、社会、家族などのコミニティーに対して、反発を起こして、所謂「問題行動」をやってしまいます。

もっと、親御さんから、「お前はダメな子だ」と、人格否定されてしまうと、「自信を失くし、社会不安を抱く人」に、育ってしまいます。

子育ては、自分育て。

一見、親御さんの言うことを素直に聞いている様な子は、親の目の届かないとこで、悪さするか、ストレスを子供なりに溜めて、「自分」と言うモノを失くしてしまい、誰かに指示されないと、なにも出来ない、考えない、それでいて、人の目ばかり気にする子に、育ってしまいます。

親御さんに反発しないのは、お子さんなりに、大人の目を気遣って、自分の意思を押し殺しているのです。

それは、いつか、必ず爆発してしまいます。

それは、突然の反抗、家出や、社会性不安、パニック発作などの精神疾患などの形で現れます。

育児は育自。

親御さんの精神的安定が、お子さんの適度な反抗、言い換えれば、新たなことへの興味、自己解決能力の開拓になるのです。

今は、両親共働きで、お子さんとの交流の時間が持てない方もいらっしゃると思いますが、そこを、ご両親で力を合わせて、お子さんを独りにさせないで頂きたいと思います。

時間的に顔を合わす事が出来ないならば、メモでの文通でもいいので、心の交流は失くさないようにしたいものです。

心の交流のないまま、叱ったり怒ったりしては、先に挙げた、諸症状をお子さんに起こさせてしまう事になってしまいます。

お子さんは、親御さんの愛情を感じて、初めて人間性を育みます。

立派な大人に育てるのは、厳しい躾でも勉強でも、物を与えることでもありません。

お子さんに、「自分は愛されてる」と感じさせる安心感です。

どうぞ、お子さんには、家庭は安心できるシェルターにしてあげて下さい。

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