今気になるバイク HONDA CB223S



Rです。

皆様ありがとうございます。

4月入ったくらいかな?この三十路が普通二輪取得したるシリーズを始め、ようやく最終回を迎えることができました。

そう卒業検定に合格したのです。

終わりが来ると言うのは、寂しいものです。
もうあの教習所に通うことも無くなるんだと思うと悲しいです。
それでも歩いて行くんです。
それが「卒業」なんです。


それでは最終回どうぞ。


その日は絶好調な朝を迎えた。
早朝からのサッカーの試合も検定の為に我慢した。
野菜ジュースとサンドイッチを食べながら窓の外を見る。

「荒れそうだ・・。」

そう呟くと私は玄関のドアを開け勢い良く傘を差した。


この日は控え室へ直行だ。
私が部屋に入った時には、3人程の検定参加者が重い顔をして座っていた。

「飲まれるな・・いつも通りだ・・・。」

私は他の参加者と一言も交わさず、身支度を整えていく。
サポーターをつけカッパを着る。お手の物だ。
こっちは何度も雨の中のライディングを経験している。

そんな私の姿に他の参加者は驚愕し静止する。
緊張か不安か。
どちらかは分からないが、私を追って準備をする者は居なかった。

「こいつらは気持ちで負けてる。」

私は深い溜息をうち、フル装備で座り直した。
準備をしているうちに参加者は私を含め、6名になっていた。

しかし静寂だった。誰ひとりぴくりとも動かない。
カッパを着る者も、サポータをつける者も居ない。
私だけが、パステルカラーのカッパを身にまといサポータの微調整をしている。
その光景を見れば、誰が受かるのかは誰が見ても明らかだろう。
準備を怠らない者は勝つのだ。


「おはようございまっっっっす!!」


その瞬間、静寂が一瞬のうちに消えて無くなった。
皆がその声の主を見る。

ハゲでデブのおっさんだった。

「今日の検定を担当するtなkぢっkでっす!!」

後半が聞き取れない。
どうも滑舌が悪いが声がでかい人間のようだ。

とりあえず彼は検定員だった。

「今日は2号コースでsysyさいいいいけるでっす!!」

今日の試験コースは2号のようだ。
覚えている。私は癖の強い2号コースを先に覚えていたのだ。
今日は運も味方している。

「それでは出席をおおおdsぢいつえ!!」

1人ずつ出席が取られていく。

「Rしゃっ!!」

私は勢い良く返事をする。

「君・・・注意事項渡したよね?まだサポータもカッパも着なくていいんだよ。検定の人は検定用のを渡すんだから・・・。」



なん・・・・・だと・・・??

彼のそこだけの滑舌の良さも気になる所だが、問題はそこじゃない。
検定用・・?
だから・・・だから他の参加者は何も準備してなかったのか!!

「す・・・すみません!!」

私は勢い良くカッパとサポータを外した。
この空気に浮き足立っていたのは私だったのだ。
周りの嘲笑が身に染みる・・・。
もう勝負は始まっていたのだ。
そう・・・・このゲームは「誰かが落ちて誰かが受かるゲームなんだ」

そこからチーム分けが発表されていくが、私には聞こえなかった。

恥ずかしさと悔しさの中で、自分の未熟さを味わっていたのだ。

負けるのか・・!?

私には自問自答することしかできなかった。

私は2組目の2番だった。
だがそんなことはもはやどうでもいい。
私は気持ちで既に負けている。

部屋にもう一人の教官が入ってきた。スキンヘッドの親父だった。
「またハゲか・・・・」そう思った矢先に彼は言った。

「2組を担当する田坂です。そんな緊張しないで。我々は落とす為にやってるんじゃないんだよ。リラックスリラックス!」


救われた気がした。
気づけば2組の全員が笑顔になっていた。

1組2組の1番手が出発する。
みんな受かってほしい。私はそう願うまでに心が穏やかになっていた。

5分後、罵声が聞こえる。

「コースがちがうんっdyすしい!!」

ハゲデブ教官の叫び声だ。どうやら1組目の1番がコースを間違えたらしい。
コースを間違えただけでは、減点にならないが彼の精神的ダメージは大変なものだっただろう。

2組の1番が帰ってくる。
次は私だ。


「ええいままよ!!」

勢い良くバイクにまたがる。

強気だ。強気しかない。

「今日でお前とのラストライドだ。派手にいこうや。」

私はギアをローに落とし、いつになく慎重な半クラでスタートした。





「Rさん。合格。ちょっと細かいミスが多かったね~。進路変更はちゃんと後方確認しないとだめだよ。でも一本橋とスラローム良かったよ。」

スキンの声が聞こえる。
どうやら受かったらしい。
スタート前に後方確認を忘れスタートしてしまった所から記憶が無かった。

「皆さん卒業です!!」

卒業証明書を渡され、部屋を後にする。


外に出ると、それまで大雨がウソのように光が私を照らしていた。




くぅ~疲れましたwこれにて卒業です!

卒業検定はかなり緊張しましたが、この緊張感も懐かしかったです。

はよバイク欲しいです。

それでは長文駄文失礼致しました!!