先日新聞の一面の記事にこんな見出しが載っていて、読んでいました。

 

『胃ろう』という処置についてです。
記事の中で、現在アメリカでは皮肉にも(開発されたのもアメリカらしい)この処置は選択されなくなってきているとありました。

ただ日本はまだまだその反対であると。
うん、記憶に新しい・・・

胃に穴をあけてそこから栄養を点滴する様な形で摂取するこの処置は、病院や老人施設などで当たり前のように行われています。

ただ新聞記事は、そのことについてもう一度考え直してみようというのが大まかな内容

私達姉妹は父が入院してこの処置をするかどうか尋ねられた時に、きっぱりと断りました。
私達家族の意見は意識もないのに管に繋がれているだけの生き方は選択しないというものだったから。
それは父本人も含めて話し合いそう決めていました。
だったら早く天国でお母さんと一緒になりたいな~って。

でも、父がこの処置を薦められた4年前に

『胃ろうはしないで下さい 』とはっきり言うのは、とても大変なことでした。

言った後、医師や看護師の方達から白い目で見られるんですもの
私達が悪い事しているみたいな状態ですね

何度も『本当にいいんですか』と聞かれる。
 『2~3日待ってください』と言い、知り合いの医師や看護師に聞いても大差ない答。
病院は人を助けるところだから…死なす場所ではないからといった感じ。

呼んでも返事がない・・・意識もない・・・起きて私達や孫たちと会話することもない・・・そんなこと考えると果たしてそれでいいのかどうか。
二人で相談した結果、当初から話し合っていた通り『胃ろうはしません』という事になりました。

医師の驚きの表情・・・

後味の悪い感じで病院を後にしました。

そして胃ろうをしないと決断して一週間もしないうちに父は亡くなりました。

しばらくは本当にこれでよかったのかな とも思ったりしましたが、自分たちに言い聞かせるように皆で決めていたことだから と納得していました。

まだまだ日本では私達の様な決断をする人は少ないようです・・・
それ故周囲からも少し違ったというか冷ややかな目で見られる感じがします。
決して間違ってはいないと思うようにしていました。

言いたい人には言わしておけ と言いますが、色々言われるのも心折れそうになる時があります。(言いやすいキャラのせいもあり結構言われ放題な時もあり 黙ってるけどしんどい時もある )

でも、今回のこの記事を読んで少し自分自身が救われた気がしました。
決して間違っていなかったんだと確信できました。

人それぞれいろんな考え方があるので、これが正しい答だ とは言いません。

ただ私達姉妹のとった決断は少し時代を先取りしすぎてたんでしょうね・・・
医療の現場の人からもあまり理解してもらえなかったんですから。

ただ・・・少しずつでもいいのでこんな考え方もあるんだとわかってもらえたらと、久々にブログアップしました。

私の父は時々母に鬱陶しがられながらもきっと今頃二人で雲の上で楽しんでいるはず

そして自分自身も子供達に伝えてある・・・

決して管に通してベッドに寝てるだけの状態にはしないでねって。