この男エロにつき…
アデユ~ 久保新二 伝

某事務所開きのパーティが終わり、二次会で知り合ったデパートガールの美津子
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気品があり、いいとこのお嬢様育ちって雰囲気で、清潔そうだ。
チークダンスの時、勃起してるオレは腰を引いてごまかしたが、彼女に発見され照れくさかった。

新宿プリンスホテルの部屋に強引に連れ込んだ。
顔を両手で覆い、いくらか震えてるようにも見える。

「朝迄一緒にいようね」
と、抱きながらささやく。
「ゴメンなさい…母がうるさいの。最終電車でいいからかえして!」

母?はは、ハハ、母…
この、母 と云う言葉がとても新鮮に聞こえたね。
育ちの差だ…オレ達はまたまた挑んだ。

翌日、勤務先のデパートの紳士服売り場に美津子を迎えに行った時だ。
男の店員がオレの顔を見て美津子に何やらヒソヒソ話。

「ポルノ男優の久保新二…女を抱く、専門の役者だよ」

美津子は店員に聞かされたのだ。
美津子は一瞬にして変身して、

「別れて!昨夜のことはなかったことにして!
もう来ないで!」

ポルノ男優と聞いて、この瞬間から愛は破局を迎えたのだ。
何故?…昨夜だって愛し愛されむさぼり合った仲じゃないか…。
あわよくば、一緒になりたいね、と涙して会話したじゃないか…

ポルノ男優と聞いた瞬間から、何故破局を迎えなければいけないんだ…

ちきしょう、職業の差別じゃないか。
アノ、くそ店員が余計なこと云うから…ぶっ飛ばせばよかった。
もうOLと恋はしないぞ…やがて分かることだしね…恋なんかするもんか!


アデユ~