野獣死すべし。2
映像との出会いが、今の僕を創りました。
久保田修司一作り手です。
すんません。
あくまで、僕の歴史みたいな話なんで、興味ありませんでしたら、
気にせんといたってくださいね!!
幼少の頃、テレビっ子やったことが、今の僕を創りました。
幼少期、ナゴヤ近郊の住宅街ではありましたが、
外で、友人たちと、公園ではしゃいだり、鬼ごっこや、かくれんぼをして遊ぶのが、メチャメチャ好きで、
常に走り回って、オカンにすら、もう放っておくしかないと思われるくらいで。
別に、家出がしたいわけでも、逃避したいわけでもなかったんですが、
てか、何も考えてなかったんですが、若干、遠くまで赴き、
いつも「拾ってきたよ」と、
近所のお母さんたちに、オカンの元へ帰される子供やったんですが、
必ず、午後4時になると、自分から家に帰ってきて。
テレビに映る「水戸黄門」に釘付けになるために。
その後、5時からは、アニメの再放送。
6時からの1時間は、晩飯タイムで一休みして(土曜の6時は戦隊ものを見て)、
7時から、また、アニメ。
8時になると、寝かされてたんで、そこまでなんですが、
しょうもない話、この時間が、僕をクリエイターの道に進ませた気がします。
とにかく、人が創ったエンターテイメントが大好きやったんす。
アニメや戦隊もの、ガンダムやウルトラマン、仮面ライダー、
その登場人物になりきって、演じて、みんなで遊んで。
小学校中学年くらいから、
実写映画やドラマを見るようなになって、ドラマで演じてはった役者さんに憧れて。
一番初めに、役者になりたいと思ったキッカケは、柳葉敏郎さんやったんすけど、
容姿的に無理と、何の行動にも移さず、決めつけ、
その世界での夢を、結局、見ることはなかったんです。
そしたら、今度は、ドラマから流れる音楽と出会い、
歌うことって、おもろそやなあと思い。
それも、歌がヘタだったので、これまた、何の努力もせず、ムリだと決めつけ。
当時は続かなかったんですが、
いつしか、なぜか、めずらしく、「楽譜読めないからムリ」と決め付けることなく、
ベースを弾くことで、音楽の世界に入っていったんです。
でも、親にも「普通に大学出て、普通に働くこと」が当然の道と教えられて、
特に疑問にも思わない子供だったんで、
何の迷いもなく、普通にスーツの似合う企業戦士になろうとして。
高校のとき、ドキュメンタリー番組と出会ったことで、
「人の生(なま)を伝えることって、めっちゃ、おもろそうやん」と思い、
そして、テレビ局に入ったら、正社員どころか、でっかい安定も手に入れられるという浅はかな考えで、
選んだ道が、卒業した大学への進学でした。
でも、さまざまな先生や、実際、働いてはる方々にお会いして、
実際は、ただミーハーな憧れや、妙な偏ったメディア論理や、下手にマスコミかぶれな頭じゃ、
意味があって求めてもらえる作品は創れない、まず採用もしてもらえないと、現実を思い知らされ。
「伝えたいこと」や、テーマがあった上で、
さらに中身を突き詰めて、追い込んで、創らなきゃ、何も響く作品は創れない。
それだけやっても、実際に伝わる作品は、なかなか創れない。
創るために、テーマなど、頭を痛めるまで追い込んで考えるのは、ただの大前提であって、
それさえすれば、どうにかなるものでもなくって。
それだけで満足するなら、
それだけで、やりきった気になるなら、ただの自己満足にすぎなくて。
歌と同じです。
どんだけ、追い込んで努力しても、それは、あくまで、当然に必要な大前提であって、
それ以上の、しっかり伝わるような何かをしたり、
はたまた、たまたま、流行に合ってたり。
今まで見てきて、そこまでしない歌い手さんだって、いたのかもしれませんが、
僕は、考えて創り込む努力を惜しまないことが大前提だと思ってます。
特に、プロの歌い手さんは、みなさん、当然のように、毎日、余念なく、やってはりますもんね。
どうしても伝えたくて、選んだ歌ですから。
しかも、今は、言葉で伝えるだけでなく、
とにかく、自分らの歌を、みなさんの楽しみの1つにしてもらって。
決して、露骨に考えてもらうだけじゃなく、心地よく感じてもらえたら、それも幸せにつながる。
みなさんの明日へのパワーにしてもらいたいので。
余計に、日々、一番の理想の自分探しをして、
一番の理想にたどり着くための、ワクワクするような努力をさせてもらって。
てか、すんません!!
何、話それまくって、持論を、こんこんと語っとんねん。。。
とにかく、そんなテーマを持って創ることを教えてもらい、
甘いなりにも、本格的に考えはじめた大学時代に、
ある1本の映画作品を見たんです。
「野獣死すべし」(1980年、東映)
角川さん家の映画ですから、内容的に、おもろいのは「言わずもがな」なんですが、
松田優作さんも、奥歯4本抜いたり、役作りや制作段階で、とんでもなく追い込んではりますし、
優作さんとの名コンビの丸山昇一さんの脚本が、ホンマ斬新ですし、
若き日の鹿賀丈史さんも、すごい圧ですし、
練り込み方、哲学的な部分、展開のおもろさ、魅せ方、
未来の日本へのメッセージが、ジワジワ染み込んでくるんです。
そのメッセージについては、見てもらえれば、一番わかりやすいので。
「こんな人、昔も、いてたんや」とか、「今、こんな感じの人、多いよなあ」とか、
今現代の日本の問題を、予期してたんではないかとも思えるくらい。
もちろん、メッセージは、その1つだけではありませんが、
「ただ、自分が創りたいもの」「ただカッコよいもの」「画的にキレイなもの」「ただの自己満足」ではなく、
「創るべきもの」「伝えるべきもの」「理由のあるもの」
「楽しんでもらうことを、根底まで追求したもの」「究極の自己満足」を感じさせられるもので。
そんな露骨に伝えられる経験、この映画が初めてやったもので、
作り手として生きてきたいと、心底、思わされる作品でした。
今現在、歌の作り手、メッセージ作品の作り手。
今の僕との出会いの映画です。
ホンマにええもん、ええ話
それは職種も何も越えて
影響を与えるものなんです
もしよかったら、映像や歌からも、影響、受けてみてください。
そして、ジャンルを問わず、いろんな人たちからも。
ジャンル問わず、いろんなものからも。
どこからでも、どんな人からでも、通ずる「こだわり」「考え方」の部分があるから、
誰からでも、いい影響が受けられるんですよね。
だって、どの仕事だって、仕事する理由は同じで、
どんな人が信頼されるかだって、どんな職種でも、どんな世界でも同じですし、
その真剣さは、誰とも変わらないはずなんですから。
誰かと高めあうことは、恥ずかしいことじゃありませんし、
何かの影響を受けて変わることだって、何も恥ずかしいことじゃありません。
変わってくことで、得られた幸せの多さを思い出して。
いいものは、やっぱり、いいんです。
いい人間は、やっぱり。
今日のムービー
「野獣死すべし」
もしよかったら。
いつも、映画が好きという人に、まず最初に、お勧めする映画なんです。
ゴリラッパのサポートのノボル氏も、ハマったそうです。